◆在日「過去と向き合って」 61年前、15歳だったころの記憶がよみがえる。「日本人がうらやましかった」。 在日1世のチョウチェイヨンさん(76)=川崎市川崎区=は遠い目になり、つぶやいた。 陸上自衛隊の前身に当たる保安隊が発足したのは「4・28」の半年後のことだった。 同級生はこぞって「俺はここに入るぞ」。だがチョウ少年は、志を立てることさえ許されなかった。「朝鮮人ゆえ、相手にされないと分かっていた」 日本が独立を果たしたその日、日本国籍を一方的に剥奪された。 旧植民地出身者に与えられるべき国籍選択の権利が顧みられることはなかった。 日本の植民地支配下にあった朝鮮半島から、身を立てるすべをつかもうと一家で海を渡った。 当時4歳。「皇国臣民」として生き、朝鮮語は家でも口にしなかった。「奪われた民族の言葉や生活があった」 終戦、そして日本の独立を境に一転、外国人扱いとされ、制度的な不平等は正当
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