日本の独立行政法人、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)とロシアの独立系石油企業「イルクーツク石油」(INK)が、東シベリアで可採埋蔵量1億1000万バレル超の大規模油田を発見した。“不毛の地”とみられていた東シベリアでの探鉱成功は石油供給源の多角化を目指す日本にも、この地域での資源開発を急ぐロシアにも朗報だ。日本にとっては、公的資金を投じて得た権益を守り抜く一方、北方領土返還交渉を真剣に進めていびつな日露関係を是正することが重要だ。 ■日露の探鉱が成功 油田が発見されたのは、2009年6月に掘削が開始されたイルクーツク州北部のセベロ・モグジンスキー鉱区。現在は鉱区南東部だけが試掘された段階で、鉱区全体の可採埋蔵量は3億7000万バレルにのぼるとの見方も出ている。JOGMECとINKは別の2鉱区でも共同探鉱を行っており、天然ガスなどの産出が確認されている。 「SANKEI EX