物体に引張荷重が作用すると、引張方向に伸び、引張と垂直の方向には縮みます。一方、圧縮荷重の場合、圧縮方向に縮み、圧縮と垂直の方向には伸びます。 荷重と同軸方向のひずみを縦ひずみ(ε)、荷重と垂直方向のひずみを横ひずみ(ε')といいます。縦ひずみと横ひずみの比をポアソン比といい、ν(ニュー)で表します。同一物質ではポアソン比が一定と見なせることが多いため、物質の弾性的性質を示す際に利用されます。 ポアソン比の式に「-」がついていますが、通常、縦ひずみか横ひずみのどちらかが負の値になるため、ほとんどの物質でポアソン比は正の値(0~最大0.5)になります。 ポアソン比が0に近いのは、荷重と垂直方向に伸び縮みしない物質です。コルクのような多孔質の物質が該当します。ポアソン比が0.5に近いのは、引張や圧縮荷重が作用しても体積変化がほとんどない物質です。ゴムのような性質を持つ物質が該当します。 スポン