江戸時代のメディア王、蔦屋つたや重三郎じゅうざぶろうを主人公とする来年の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺つたじゅうえいがのゆめばなし ~」の題字が発表されました。ダイナミックな書の題字を揮毫したのは現代書道の巨匠、石川九楊きゅうようさんです。 石川九楊さん 「含蓄のある憎い命名」と石川さん 石川さんのコメントは以下の通りです。 『名が「べらぼう」だと聞いたとき、なかなか含蓄のある憎い命名に舌を巻いた。語源は江戸時代の見世物小屋の醜貌の畸人・便乱坊(ルビ・べらぼう)。今では転じて痴れ者など負の意味合いが強調されて使われることが多いが、そこには、尋常ならざる、異界の人などの正の意味も重なっている。 ここを見定めて書き始める。「べらぼ」まではすんなりと筆は進むが、「う」の箇所で、「ウッ」と筆が渋る。正書法は「う」だが、実際の発音は限りなく「お」に近い。「べらぼー」と音引きするか、「べらぼお」
