NHKの報道番組「クローズアップ現代」でやらせがあったと指摘されている問題で、NHKの調査委員会(委員長・堂元光副会長)は27日までに、やらせとは認定しないものの、不適切な演出があったとする調査報告書をまとめた。幹部ら関係者の処分も行う方針。28日にも調査結果を発表する。 やらせが指摘されたのは、昨年5月に放送された「追跡“出家詐欺”~狙われる宗教法人~」など。番組内で詐欺に関わるブローカーとして匿名で紹介された大阪府内の男性(50)が「NHK記者の指示で架空の人物を演じた。真実と違う報道で人権を侵害された」と主張している。 調査委員会は今月9日に発表した中間報告で、ビルの一室を詐欺の「活動拠点」としたのは誤りで、裏付けが不十分だったと認定。多重債務者とされる人物は記者と面識があったが、その場で相談に訪れたような構成になっており「視聴者は、実際とは異なる取材過程を印象づけられた」と指摘して