ビジネス班のIでございます。今月発売中の10月号で「日本のみなさん、どうして『脱原発』しないんですか?」という記事を担当しました。 日本でも、政府が行った討論型世論調査で2030年における原子力発電の割合を0%にすることを望む人が46.7%になり(討論前の電話調査では32.6%)、脱原発への機運が高まりつつあることを感じます。 福島の事故後、いち早く脱原発を表明したのはドイツでした。事故を受けてドイツは国内の古い原子力発電所8基の即時停止と、残る9基を2022年までに廃炉にする計画を決定しました。事故の当事者でもないドイツがなぜそのように決められたのでしょうか。今回の記事ではMITテクノロジー・レビュー誌の記事を補足する形で、ドイツ在住のジャーナリスト村上敦さんに寄稿していただきました。 村上さんによると、まずドイツの「脱原発」路線というのは、福島事故の影響で急に決まったものではない