CEDEC 2012ではドラゴンクエストXは「世界は一つ」を実現するためにどのようなサーバ構成にしているのか?ということで、オンライン作品であるドラクエXを支えるサーバの構成が講演されましたが、ゲームサーバー&ネットワークエンジン「ProudNet」の開発者であるNettention社のCEOであるHyunjik Baeさんは、韓国のオンラインゲームのサーバー開発と利用の経験を通して大規模プレイヤーのためのリアルタイムネットワーク同期技術について講演しました。 サーバーマシン1台でMMO同時接続者数10,000名を実現する方法 | CEDEC 2012 | Computer Entertaintment Developers Conference http://cedec.cesa.or.jp/2012/program/AB/C12_I0284.html Hyunjik Bae: こんにち
2012/08/29 「ドラクエXのようなトリプルA級タイトルの開発スケジュールは最初から組み替えることが前提。イレギュラーな事案が発生するのは大規模開発では当然のこと。不確実だからこそ、少しずつ良い感じにしていくことができるアジャイルは大規模開発の手法として親和性が高い」 本稿では8月20~22日の3日間に渡り、パシフィコ横浜で行われたゲーム/コンピュータエンタテインメント開発者のためのイベント「CEDEC 2012」(主催:一般社団法人コンピュータエンタテインメント協会)で行われたセッションの中から、スクウェア・エニックス 開発部 ドラゴンクエストX デザインセクションマネージャー 荒木竜馬氏が8月20日に行った「大規模開発のプロジェクト管理 - ドラゴンクエストXにおけるマネージメント事例」の内容を紹介する。 ゲーム開発にはアジャイルが向いている!? ゲームをやらない人でも、ドラゴン
CEDEC2012で行われた「10億ユーザーへ。ソーシャルゲームで世界に感動を!」の講演で、GREEのエミリオ・ガジェゴさんと松倉友樹さんから、GREEが提供しているソーシャルゲームを例に、具体的に日本のゲームをどのように世界の市場に配信しているのか、そしてソーシャルゲームのグローバル化ならではの技術的なことについての紹介がありました。 エミリオ・ガジェゴ: モバイルゲームの市場は、大体2015年までに、6億端末から12億端末まで市場が伸び、マーケットの売り上げは35億ドルから40億ドルを見込んでいます。 モバイルを使った各地域(ラテンアメリカ・北米・アジア・ヨーロッパ)からの今後のアクセス伸び率は、ラテンアメリカで約400%になるなど、コンシューマ業界で届かなかった市場で、モバイルゲームとソーシャルゲームの配信が可能になります。 また、これまで日本で培った運営ノウハウとプラットフォーム向
ドラゴンクエストXは「世界は一つ」を実現するためにどのようなサーバ構成にしているのか? ということで、CEDEC 2012ではドラゴンクエストXの世界観を支えるサーバシステムはどのように構成されているのか、ということが講演されましたが、さらにドラゴンクエストという人気作品を制作する上でどのようなマネージメントが行われたのか、ということについても、スクウェア・エニックス開発部所属の荒木竜馬さんが大規模開発ならではの問題やそれを解決するための工夫について語ってくれています。 タイトル | CEDEC 2012 | Computer Entertaintment Developers Conference http://cedec.cesa.or.jp/2012/program/BM/C12_P0003.html 荒木竜馬: 今日はドラゴンクエストの話ということで、朝早くからたくさんの人にお集ま
「Unity」は世界的にユーザーを拡大している統合開発環境です。ビジュアル環境で、実際にゲームを動かしながら調整できるという生産性の高さや、利用へのハードルが低い事から世界中にユーザーが存在し、規模の大きなコミュニティを形成していることが大きな特徴です。スマートフォン向けの開発で注目されましたが、家庭用ゲーム機やブラウザゲームなどの開発にも広がりを見せています。 ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社の大前広樹氏はCEDEC 2012最終日の22日午後、「Unity4と加速するゲーム開発」と題して次期バージョンの「Unity4」や今後の可能性について語りました。 まず大前氏は「Unity」の現状を説明。利用している開発者は100万人を超え、ほぼ毎日使っている開発者も30万人を超える規模となっているそうです。「Unity」を利用して作られたゲームをブラウザ上で遊ぶ為のプラグインのイン
スクウェア・エニックスの「共通DCCツール環境」に続いて、内製ツールを発表したのはカプコン技術研究部の大井勇樹氏です。カプコンの内製ツール「MT FRAMEWORK(MTF)」について、先ほどのセッションとは違った切り口で環境共通化についてのセッションが行われました。 「MTF」は、今や知る人ぞ知るゲーム開発フレームワークです。どのような経緯で誕生し、現在のように同社を代表するエンジンになったのでしょうか。 2004年頃、次世代機開発対応の一環として開発がスタートしました。2006年に発売されたXbox360ソフトの『デッドライジング』『ロストプラネット』が初のMTF採用タイトルになります。その後は社内でもより広く認知され、PS3版『ロストプラネット』やPS3/XBOX360ソフト『デビルメイクライ4』などで、プラットフォームを越えた共通化が達成されました。そして、2011年の『ULT
CEDEC2012の1日目に行われたショートセッション「内製ツールは救世主たり得るか?」では、スクウェア・エニックス、カプコンの両社の開発陣がツールの説明や運用について熱く語りました。 まず、最初はスクウェア・エニックスで「共通DCCツール環境」の保守・開発を行っているテクノロジー推進部の佐々木隆典・高木啓太両氏によるセッションが行われました。Maya、Softimage、Motion Builder、PhotoshopといったDCCツールのスクリプト(Pylon等で作業を自動化するために作成)やプラグインを社内で共有し、便利に使いやすく、開発コストを低くするために導入されました。基本的に全社で共通に使用されるのが「社内共通プラグイン」、有志により制作されたものが「DCC技術共有プラグイン」と呼ばれています。 まず2005年に導入されたのが、「社内共通プラグイン」です。それまでは、プロ
ゲームに限らず、広くコンテンツデザインとビジネスモデルは密接な関係にあります。同じ映像商品でも、映画(チケット販売による直接課金)とテレビ(番組スポンサードによる間接課金)とCF(企業の宣伝広告費による映像制作)では、内容や演出論が大きく異なります。 一方でしばしば語られるのが、アーケードゲームとソーシャルゲームの親和性です。素人目にも、100円玉をコンティニューしてもらうアーケードゲームと、アイテムを購入してもらうソーシャルゲームは、何となく似通っているように見えます。しかし、この両者でゲーム開発を行った経験のある開発者は、非常に希であるのも事実です。 そんな中、CEDEC二日目に開催された「アーケードゲームの制作ノウハウを、スマフォ向けゲーム制作に注ぎ込むとこうなった」という講演は、両者の類似性・相違性が簡潔に整理された、貴重な内容となりました。 講演をつとめたセガの平魯隆導氏は
CEDEC2012の2日目に開催されたディー・エヌ・エー(DeNA)のセッションは、同社の戦略から、市場の変化、今後の展開を支える技術まで非常興味深い内容になりました。はたして今後のソーシャルゲーム開発はどうなっていくのでしょうか。 ■Mobageの現状 今回登壇したのは、ディー・エヌ・エーのソーシャルメディア事業本部水島壮太氏は、現在ディベロッパー向けの技術コンサルタントを担当しています。まず最初に説明されたのが海外展開の現状です。現在日米中韓の4カ国でサービスを展開中です。いずれの国も通信環境等、日本とは異なる部分があり、その中でも中国は、現在Google Playは展開していないなど、かなり違いがあるとです。そこで同社は、ローカルで強い企業とアライアンスを組みながら、グローバル展開をしています。「ローカライズも必要だが、マーケティングも重要」であるということです。 アプリの開発
CEDEC2012、2日目では株式会社ウェブテクノロジ・コムのPRセッション「改めて注目される2Dアニメーションツール『SpriteStudio』」が行われました。同社のソリューション営業部の浅井維新氏とプログラマーの遠藤義輝氏が、2DアニメーションツールSpriteStudioを紹介すると共に、次期SpriteStudioの最新バージョンのデモなどを行いました。 SpriteStudioは、純国産2Dアニメーションツールです。開発会社のウェブテクノロジ社は、画像最適化ツールとしてデファクトスタンダードの地位にあるOPTPiX imestaなどで知られる会社。SpriteStudioも2Dアニメーションツールとしては、デファクトスタンダードとして、長年使用されています セッションは、まず浅井氏による現行のSpriteStudioの紹介から始まりました。SpriteStudioの大きな魅
子供から大人まで魅了してやまないアニメ「プリキュア」シリーズですが、その中でもエンディングのダンスはシリーズごとにクオリティが高くなっています。CEDEC2012、3日目はその技術の変遷について制作スタッフ3名によるセッションが開催されました。 今回登壇したのは、東映アニメーションの横尾裕次氏(CGプロデューサー)、宮本浩史氏(シニアデザイナー)、中谷純也氏(チーフリギングアーティスト)の3名です。プリキュアダンスが企画された経緯から、実際にMayaを使用しての実演、制作技術の発展などが発表されました。 ■制作までの経緯 まず最初に登壇した横尾氏からプリキュアダンス制作までの経緯が説明されました。ダンスが好きな子供が増えているということをうけ、「フレッシュプリキュア!」のエンディングから採用されましたが、作画でのダンス表現はハードルが高い(作画枚数や曲のスケジュール等)ということでC
CEDEC2012の3日目、ベストセラーとなった「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(もしドラ)の作者、岩崎夏海氏による講演が行われました。 一見、ゲーム業界とは関係ないと思われる岩崎氏ですが、「ネット上では叩かれるが、僕ほどゲームが好きな人間はいないと思う」というほどのゲーム好き。ディスクシステムで発売されたマリオゴルフで、小学生を唖然とさせた話や、実は「もしドラ」のヒントが『ファイナルファンタジーXI』をゲーム時間で200日近くプレイしたことで生まれたことなどが披露されました。放送作家、小説家として、長くエンタメ業界に携わる氏の「ヒットコンテンツ制作の極意」とはどのようなものなのでしょうか。 ■自分が信じた作品を作れ まずはじめに、「もしドラ」が生まれるまでの経緯を詳しく解説されました。自称「作者オタ」の岩崎氏は、いかにして名作と呼ばれるすば
[CEDEC 2012]ゲームにおける「遅延」とは何か。「太鼓の達人」の事例から考える,初心者にこそ知ってほしい液晶テレビの遅延問題 ライター:大陸新秩序 バンダイナムコスタジオ 第1開発本部 P&S部門 技術部 基盤開発2課 課長補佐/リードエンジニア 森口明彦氏 2012年8月20日から22日にかけ,神奈川県のパシフィコ横浜にて開催されたCEDEC 2012。その中から,開催初日の8月20日に行われたセッション「AV機器とゲームの幸せな明日」のレポートをお届けする。 本セッションでは,バンダイナムコスタジオ 第1開発本部 P&S部門 技術部 基盤開発2課 課長補佐/リードエンジニア 森口明彦氏から,家庭用液晶テレビをはじめとするAV機器を使用した場合の,ゲームの映像表示および音声再生の「遅延」の実態と,それに対する同社の取り組みなどが紹介された。 ゲーム──とくに格闘ゲームやリズムゲー
スクウェア・エニックスの人気RPG「ドラゴンクエスト」シリーズの最新作「ドラゴンクエストX(ドラクエ10)」はシリーズ初のオンライン作品となりましたが、その舞台裏は一体どうなっていたのか。ゲームの世界観を支えるサーバシステムがどのように構成されているのかということや、ドラゴンクエストⅩならではの仕組みや機能から開発の苦労話まで、株式会社スクウェア・エニックス開発部プログラマ森山朋輝さんが語っています。 タイトル | CEDEC 2012 | Computer Entertaintment Developers Conference http://cedec.cesa.or.jp/2012/program/NW/C12_P0040.html 森山朋輝: 皆様、本日はお集まり頂きどうもありがとうございます。このセッションを担当させて頂きます、株式会社スクウェア・エニックス開発部所属の森山朋輝と
東京大学在学中の2006年に創業、そのまま3回留年して大学を中退し、現在28歳。スマホゲーム分野で世界一を目指し、2012年5月にはKLabと戦略的資本業務提携を行った。「ソーシャルゲームでないゲームを」を標榜し、スマホ分野において任天堂がかつて果たしたことを再現しようとしている。 本講演会は本城氏の進行のもと、大きく10項目に分けられ、それぞれ4名のエピソードをまじえながら進んでいった。“企業時にまず行ったこと”や、“キレイな会社の辞めかた”、“資金”に関してなどの生々しい内容も多く含まれ、現在進行形のリアルな起業家の声が聞ける講演となった。ここではその項目ごとに印象的なコメントやエピソードをまとめていく。 ●起業すると決めてから、まず行ったことは? 松下氏の場合は、まず最初に仕事、仲間、場所の算段をつけ、仲間を説得するために仕事と場所を探してきたと言う。松下氏は「まずは、いっしょに働く
バンダイナムコスタジオの社内サウンドフレームワークシステム「NUSound 3.0」。CEDEC2012、3日目に開発チームの黒畑喜弘氏と中西哲一氏により「システムのもたらした効率化と、今後の課題について」のセッションが行われました。 ■NUSound 3.0とは? 現在、3代目となるNUSoundは2000年頃からPS2プロジェクトでのサウンドドライバ共通化の試みから開発がスタートしました。2002年に初代の運用がスタートし、『ソウルキャリバー2』『R:RACING EVOLUTION』のマルチプラットフォームに対応しました。2005年から2代目の運用が開始されました。Xbox360、PS3、Wii、PSPのローンチに対応し、現在でも現役で使用されているということです。 そして2009年より、3代目となるNUSound 3.0が運用が開始されました。独自のオーディオエンジンで、マル
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