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2021年6月12日のブックマーク (1件)

  • 成長と統治コスト - 内田樹の研究室

    『複雑化の教育論』の中で、高度成長期に最も統治コストが嵩んだことを論じた。統治しにくい状態になると、経済は成長し、文化的発信力も高まる。だから今の日のように「統治しやすい状態」になると、経済は停滞し、文化も力を失う。その「さわり」のところを少しだけ抜き書きしておく。 この30年間は中産階級の没落と、労働者階級の貧困化として進行しました。それは当然なんです。統治コストの削減は必ず「中産階級の空洞化」をめざすからです。これは世界中あらゆる国の出来事に妥当します。 近代史をひもとけばわかりますけれど、中産階級が勃興すると、民主化闘争が起きます。市民たちがある程度経済的に豊かになると、権利意識が芽生えてくる。言論の自由、思想信教の自由、政治的自由を求めるようになる。やがて、市民革命が起きて、近代市民社会が成立する。これは決まったコースなわけです。王政や帝政に替わって民主制が登場してくる。 革命と