第2回で係り受け解析(=構文解析)をご紹介しましたが、 今回は、そのむずかしさの一端をご紹介します。 -日本語文法の基本原則:連用と連体- 日本語の係り受け文法の基本は、 1. 文の前方から後方に係る。 2. 連用修飾句は用言に係る。 3. 連体修飾句は体言に係る。 という3点に尽きます。簡単明瞭ですね! 「すっごい美味しい!」と普通に言いますが、ちょっとたどたどしく聞こえるのは 「すっごい」が連体形なのに「美味しい」という形容詞(用言)に係っているからです。 この文には他に係り先となる単語がないのでこれでも解析できますが、文法的には間違いと言えます。 だったら、文法的に正しければ連用・連体の原則だけで機械的に係り受けができるかというと、 そう単純でもありません。コンピュータにとってどんな場合がむずかしいのか、見ていきましょう。 -連用・連体の判断がつきにくい時- 実は連