ねじれ現象「コアビタシオン(共存)」が現実味 6月9日の欧州議会選挙で、フランスの与党連合は極右政党「国民連合」に大差で敗れた。国民連合は得票率31.3%を記録する一方、マクロン大統領が率いる与党連合の得票率は14.6%にとどまった。 これを受けてマクロン大統領は下院を解散し総選挙を決めた。6月30日に第1回投票、7月7日に決選投票を実施する。7月下旬のパリ五輪開幕を前に、突如総選挙が実施されることになったのである。 このマクロン大統領の決定については、明確な勝算が見えないことから、「非常に危険な賭け」との見方が多い。比例代表制の欧州議会選と比べて、2~3人の候補者が競う国政選挙では、国民連合が不利になるとの読みがマクロン大統領にはあるのかもしれない。しかし、マクロン大統領の支持率が大きく落ちている現状では、やはり危険な賭けに見える。マクロン氏はすでに議会で過半数を失っている。 仮に、総選
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