1月下旬以降の過去1カ月間、ドル/円相場は103円台半ばから106円台まで上昇した。佐々木融氏のコラム。写真は米首都ワシントンで、2014年11月撮影(2021年 ロイター/Gary Cameron) [東京 25日] - 1月下旬以降の過去1カ月間、ドル/円相場は103円台半ばから106円台まで上昇した。米10年国債金利も同期間に1.0%から1.4%まで40bpも上昇しているため、ドル高とみられがちだが、実際には円安が主因となってドル/円相場は上昇している。 過去1カ月間、主要10通貨の中では円とスイス・フランがほぼ同程度のパフォーマンスで最弱通貨となっているが、その次に弱いのが米ドルとなっている。米ドルの名目実効レートはこの1カ月間ほぼ横ばい推移だ。 米長期金利が短期間に比較的大きく上昇する際にしばしばみられる現象だが、こうした時に米長期金利の上昇と相関を強めるのは米ドルではなく円にな