5月12日、ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長が、株価てこ入れのために処方してきた薬は効果を失いつつある。写真は東京都で2018年11月撮影(2022年 ロイター/Kim Kyung-Hoon) [ロンドン 12日 ロイター Breakingviews] - ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長が、株価てこ入れのために処方してきた薬は効果を失いつつある。SBGの時価総額は、同社が保有する資産全ての正味ベース評価額の半分足らずにとどまっている。これまで孫氏が、こうしたさえない株価を押し上げる目的で利用してきたのは大規模な自社株買いだ。しかし借入金が膨らみ、これ以上の自社株買いは難しい。孫氏がSBG解体などより思い切った措置を検討しない限り、時価総額が総資産価値を下回る「ディスカウント」の状況は続いていくだろう。 SBGの総資産価値の約4割を占めるのは、2つの「ビジョ