【ベルリン時事】ドイツのメルケル首相(64)は29日、ベルリンで記者会見し、州議選での連敗の責任を取り、与党・キリスト教民主同盟(CDU)の党首を退くと表明した。 〔写真特集〕メルケル独首相~長期政権率いる女性政治家~ 首相職は2021年の任期満了まで続投する考えだが、その後は公職にも就かず、政界を完全に引退する。 抜群の安定感で、欧州の重しとなってきた「メルケル時代」の幕が下りることになった。欧州の政治への影響は大きい。先が見通せない新たな段階に入ることになる。 大敗を喫した前日のヘッセン州議選から一夜明け、落ちくぼんだ目で記者会見に臨んだメルケル氏は「ドイツとその国民に尽くすことは困難だったが、満ち足りた責務でもあった」と珍しく感情を吐露した。しかし「新たな章を始めるべきだ」と、後継者に道を譲っていく姿勢を示した。 CDUの党首選は12月に行われる。党首選には、メルケル氏に近いクランプ