「法」(あるいは「違法である」「適法である」ということ)を内心的価値観に関する議論において「権威」として用いることを危険だと思う2つめの理由に入る前に、議論において、相手に「それは違法であって、許されるものではない」というときに、ここでいう「違法」という判断はどうやって下されるんでしょう。 次の2つの事件を比べてみましょう。 私立中学による松本被告の次男に対する入学拒否私立大学による松本被告の三女に対する入学拒否 後者は、立教大学に対する仮処分と和光大学に対する損害賠償事件で、東京地裁では何れも松本被告の三女側の主張が認められています。 で、前者の件ですが、後者の事件で東京地裁の仮処分判決と損害賠償事件が認められたということで、前者でも松本被告の息女側の請求が認められることになる・・・かというと、必ずしも、そういうことではありません。 「法」というのは、あるパラメーターを入れれば、いつも決
「法」の限界には、いろいろな形があると思うのですが、まず議論における「権威としての法」の役割を考えてみましょう。 そもそも他人を説得する場合には、色々な手法がありますが、その一つに「権威」を用いて説得するやり方があります。 小学生の口喧嘩で相手を負かすときに「先生がいけないことだと言っていた」と、「先生」という権威を持ち出すことに始まり、「権威」は、そのときに応じて出版物であったり、権力者であったり、学者であったりとさまざまですが、本質的な特徴は、「それがおかしいと思うなら、先生に言ってくれ。言えないのなら、それ以上ごちゃごちゃ言うな」という形で議論に一つの決着をつける力を持っていることです。 実際、「法」の内部では、この類の議論は非常にしばしば見られます。曰く「法律に○○と書いている。文句があるなら法律を変えてくれ」「最高裁判例 に○○というのがある。文句があるなら、最高裁まで上告して判
2006年03月09日02:52 カテゴリValue 2.0 実名は振込口座?それとも振替口座? ネットの話題として、時候の挨拶の次に多いのが、実名/匿名問題かも知れない。 My Life Between Silicon Valley and Japan - Blog論2005年バージョン(2) アメリカは実名Blogが多く、日本は匿名(ペンネーム)Blogが多いというのもよく言われていることだが、それとも関連するのかもしれない。これはすでにありふれた考察で、すでに数ある「日本では欧米では」論の一つとして扱われているかも知れないが、この考察に関してはどちらかというと「今頃そんなことを。今や日本だって」という反論よりも、「うん、確かにそうだよな、でもなぜだろう」という同意に基づくさらなる考察を志向する。 実名とは、一種の「口座」なのではないか。文字通り「名声」(reputation)を決済す
未婚化とは、未婚者(一度も結婚していない人)の割合が増えることですが、少子化の過程では、晩婚化にともなって20歳代から30歳代にかけての未婚化が著しく進んでいます。女性20代後半では、1970〜2000年の間に未婚率は18%から54%へと3倍に増え、半分以上が未婚者となりました。また、男性30代前半では同じ時期に12%から43%へと3.6倍になっています。これらの年齢層では、その分だけ結婚している人が減って、出産も減っています。 生涯未婚率(50歳時点で一度も結婚をしたことのない人の割合)は、まだそれほど顕著には増えていませんが、2000年には男性で1割を超えるなど、今後急速に増加することが見込まれます。つまり晩婚化(結婚の遅れ)に加えて、非婚化(生涯結婚しない人の増加)が見込まれています。(RK)
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