電子機器大手のオムロン(京都市下京区)が映像処理技術を研究開発する過程で、JR東日本の4駅で撮影した乗降客の映像を無断で流用していたことが12日、わかった。同社はJR東に謝罪し、映像データを返還した。 オムロンによると、通行人の不審な行動をチェックする映像センサー技術を開発する際、鉄道の駅や商業施設など13カ所で撮影した映像を利用。このうちJR東の熱海、板橋、国分寺、桜木町の4駅では「旅客流動調査」として乗降客を撮影していた。 調査はJR東の依頼だったが、オムロンはカメラを設置する際、映像を目的外で利用しないという契約をJR東と結んでいたという。 映像センサー技術の開発は、オムロンが総務省所管の独立行政法人「情報通信研究機構」の研究事業に応募して実施。平成22年度までの5年間で総務省から委託費約2億5千万円を受け取っていた。 オムロンから映像開発部門を引き継いだ子会社のオムロンソーシアルソ