リベラルは「価値観の押し付け」「上から目線」なのか? この思想の「意外な本質」 「リベラルな徳」とな何か 今リベラルに何が起こっているのか? 長期にわたる安倍政権が終わりを告げ、新たな政権が誕生した。野党も次の総選挙を見越して、旧民主党の解党以来、ようやく再結集することとなった。今後の政策論争に期待がかかる。海の向こうに目を転じると、例えばアメリカでは、今年はちょうど4年に1度の大統領を選ぶ年に当たっており、激しい論争が繰り広げられた。 ただ、ここで気づくのは、こうした政治の議論の枠組みが必ずしも従来の「リベラル 対 保守」の構図になっていない点である。いや、これは日本やアメリカだけに限った話ではない。ヨーロッパ諸国やその他の国々においても、実は同様の現象が起こっている。 つまり20世紀に確立された「リベラル 対 保守」というおなじみの政治対立の構造が、21世紀、とりわけこの数年の間に見事