世界経済に影が差すと、舞い降りてくる獰猛な怪鳥たち――そのカギ爪が今、日本に向けられている。だが岸田総理はといえば、迎え撃つ気力すらなくしたようだ。このまま食い荒らされてしまうのか。 為替介入は意味がない「岸田総理は、もっともっと円安にしたいと思っているんでしょう? 輸出やインバウンドを伸ばしたいから。それで、いまだに何の対策も打ち出していないのではないですか? 日本政府は安倍総理の時代から、どうやら円の価値を下げたくて仕方ないようですし。 日銀の黒田総裁なんて『いくらでも円を刷る』と言っていますよね。しかしおカネを刷り過ぎれば、貨幣価値が下がるのは火を見るより明らかです。むしろ今まで、なぜ円が暴落しなかったのか不思議なくらいですよ」 皮肉をこめて語るのは、世界的投資家のジム・ロジャーズ氏だ。彼は「この円安はまだ終わらない」と言い、こう続ける。 「円がどこまで安くなるのか――断言はできませ
