【ワシントン=勝田敏彦】米航空宇宙局(NASA)とアリゾナ大は4日、火星探査機フェニックスの最新調査結果を発表した。土の湿り気を測定したところ、「カラカラ」だった。期待外れの内容に研究者は困惑している。 フェニックスには4本の針がついたフォークのような形のセンサーがついており、土の電気的特性の「誘電率」によって湿度を測定できる。 地球では気温が0度よりずっと低い凍土でも、わずかにとけた水が土の粒の表面に存在し微生物が生息している。 チームがこのセンサーで火星の大気の湿度を測ると半日ごとに変化することなどから、土も湿っていると期待していた。 しかし計4回の測定結果はいずれも「湿り気全くなし」。チームのアーロン・ゼントさんは「大気中に湿気があれば、表面は湿っているはず。どうなっているのか」と話す。 フェニックスはこれまで、写真の分析や土の加熱実験から氷の存在を確認している。