【読売新聞】 埼玉県警川口署に約9か月勾留された40歳代の男性が、留置施設の弁当の野菜が極端に少なくビタミン不足で 脚気 ( かっけ ) になったとして、県を相手取り1000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が16日、さいたま地裁であ
覚醒剤を密売したとして、京都府警と滋賀県警の合同捜査本部は19日、70~80代の男女3人を覚せい剤取締法違反容疑(営利目的譲渡)で逮捕したと発表した。3人は覚醒剤を通じた長年の知り合いで、スクーターで顧客に覚醒剤を届けるなどしていたという。 京都市山科区西野岸ノ下町、自営業、服部文和(77)▽同居する内縁の妻、明石加世(71)▽京都市東山区本町、無職、小城米四雄(よしお)(80)-の3容疑者。いずれも容疑を否認している。 3人の逮捕容疑は7月6日、服部容疑者宅周辺の路上で、無職の男(42)=滋賀県野洲市=に覚醒剤0・2グラムが入った袋を1万円で譲渡したとしている。 昨年8月、府警に密売情報が寄せられ捜査を開始。今年7月に服部容疑者宅を捜索したところ、覚醒剤計約11グラム(末端価格66万円相当)を発見し、服部容疑者らを覚醒剤の共同所持で現行犯逮捕していた。京都や滋賀などに複数の顧客がいるとみ
岡崎聡子さんは1976年モントリオール五輪に出場した元体操選手で、高校生の頃までは体操一筋の女性だった。2009年2月に覚せい剤使用で逮捕されたのだが、これが5度目。依存症と言ってよいだろう。ある意味では再犯率が高いと言われる薬物依存の怖さを体現しているケースだが、いったいそういう自分自身についてどう考えているのか。その2009年に獄中で書いてもらった手記だ。その後、彼女は刑期を終えて出所したが、現在もまた服役中だ。(『創』編集部) 私の薬物での逮捕は今回で5回目。薬物を始めてから合計すると10年くらい、生きている時間の半分くらいを獄中で過ごしていることになります。私がオリンピックにも出場した元体操選手であるため、逮捕のたびに報道され、家族には大きな迷惑をかけてきました。私自身は実から出たサビと思っていますが、家族は本当にやりきれない思いをしてきたと思います。
ワイドショーから一斉に電話が… 9月11日、三田佳子さんの次男、高橋祐也君が覚せい剤使用の容疑で逮捕されたのには驚いた。その日、朝から私の携帯は鳴りっぱなしで、民放のワイドショーのいろいろな番組から取材が入った。また以前、祐也君が私のところから出版した本『YUYA』を入手したいという依頼も入った。この本はもう絶版になっているのだが、報道に使うというところには便宜を図った。 基本的にインタビューなどの取材依頼は断った。でも『創』編集部を訪ねてきたところには、事実関係の確認には知っている範囲で応じた。報道が正確になされることを願ったからだ。 私は祐也君が最初に薬物事件を起こした18歳の時から、いろいろサポートしてきた経緯があった。今年春先にも、祐也君の共同経営の店に足を運んで、長い時間、酒を飲みながら話をした。 それまで彼から私の携帯にメッセージが届くことはたびたびあったが忙しくてなかなか会
今国会後にはあるかもしれない。そうは思っていたが、存外早く、その日が突然やってきた。しかも、オウム真理教教祖である麻原彰晃こと松本智津夫のみならず、教団組織の各部署のトップであり、6人の元弟子たちもほぼ同時に執行された。 麻原の判決が確定してすでに12年。オウム裁判最後の被告人である高橋克也(地下鉄サリン事件運転役、無期懲役が確定)の裁判が1月に確定しているので、そこから6か月以内に執行するのが法律の建前である。当局には、平成の大事件である本件は、平成のうちに区切りをつけようという意識もあっただろう。様々な皇室行事を避け、政治的思惑や憶測を回避しようとして、今の時期となった事情は理解できる。凶悪事件の首謀者であり、多くの信者に犯罪を実行させた麻原が、最初に執行されるのは当然だ。 ただし、元弟子6人を教祖と同時に執行したのは、極めて遺憾であった。 教祖は、心の病のせいで事実を語れなかったのか
◇ ◇ ◇ 「大人に対しては、疑う心しかありません。自分(少年)に対して得なことを差し出してくる時は、その後、相手にはもっと大きな得があり、そのための小さな損をしているとしか考えられない」 2014年、埼玉県川口市で祖父母を刺殺し、金を奪ったとして強盗殺人罪に問われた少年(事件当時17歳)は、裁判で大人に対する絶望的なまでの不信感をあらわにした。幼いころから母親らに金を得るための道具のように扱われ、虐待を受け続けてきた。 裁判を機に少年が育ったあまりに過酷な境遇が明らかになると、複数の大人が支援を名乗り出た。少年は支援者に感謝しながらも、裁判や手記では「人を信じて裏切られ、傷つくのが怖い」「どうせいつか関係が切れるなら、今壊したほうがいいという破壊衝動に駆られる」などと胸の内を語った。長く続いた虐待は、少年から人を信じ心を通わせることの喜びを奪っていた。 少年は埼玉県内で生まれ、1
フリージャーナリストの詩織氏が、準強姦被害を実名顔出しで訴えて話題を呼んでいる。 準強姦はあったかないか不明だからその点については述べない。 ただ、「警察が詩織氏に示談を迫り、頼まれもしないのに詩織氏を警察車両に乗せて、警察の伝手がある弁護士の事務所まで連れて行った」という話は少し私の興味をひいた。 普通ならそういう事態は起こらないと思われるからだ。 警察が示談を勧めて、示談交渉をさせるためわざわざ弁護士の事務所まで連れて行くというのは、民事不介入原則に反する。 民事不介入原則とは、平たくいえば「警察は民事紛争には介入しない」という原則だ。 警察は刑事の被疑者を検挙するのが仕事だから、民事不介入そのものは当然だといえる。 しかし実際には、民事不介入原則は「警察が扱いたくない事件を扱わないための便利な言い訳」として濫用されている。 法的紛争になるような社会的事実は、刑事の紛争か民事の紛争かに
画像説明, 差別的暴言を浴びせられていた女性たちを助けようとして刺され死亡した、タリーシン・ムルジン・ナムカイ・メシェさん。母親は息子を「輝く明星」と呼んだ 米西岸北部オレゴン州ポートランドで26日、通勤電車で乗客に差別的暴言を浴びせられているムスリム(イスラム教徒)の10代女性2人を助けようとした男性3人が、相手の乗客に刺され、2人が死亡する事件があり、3人を称える義援金が28日までに60万ドル(約6800万円)集まっている。 事件は、朝の混雑した通勤列車で16歳と17歳のムスリム女性に向かって、ジェレミー・クリスチャン容疑者(35)が、イスラム教徒への差別的暴言を怒鳴り続けることで始まった。若い女性の1人は、ヒジャブで髪を覆っていたという。容疑者と女性たちの間にタリーシン・ムルジン・ナムカイ・メシェさん(23)とリッキー・ジョン・ベストさん(53)、マイカ・デイビッド・コール・フレッチ
22年目の3月20日を迎えた。 あの日に起きた地下鉄サリン事件によって、13人が死亡、6000人以上がサリン中毒となった。中には重症に陥り、今も重篤な後遺症に苦しむ被害者もいる。 さらに甚大な被害の可能性も……これだけでも、十分に重大で深刻な事件だが、実はこれよりはるかに甚大な被害が発生していた可能性もあった。 それを防ぐのに、「サリン残留物を検出 山梨の山ろく『松本事件』直後 関連解明急ぐ 長野・山梨県警合同で」と題する1995年1月1日付読売新聞の記事が果たした役割は大きい。記事は、教団の名前は出さないものの、前年に起きた松本サリン事件を捜査している警察が、オウム真理教の関与を疑っていることを報じていた。 1995年1月1日付読売新聞一面のスクープ記事この報道にオウムは慌てふためき、ストックしてあったサリンをすべて処分した。その作業に当たった土谷正実と中川智正は、中毒症状を呈して治療を
またあの人が、ロクでもないことを言っている…。 「石原慎太郎が『やまゆり園事件犯の気持ちがわかる』と暴言、天皇には『スキューバで人生観変わる』と仰天アドバイス」というリテラの記事タイトルを見て、まず思った。 記事によると、「文學界」10月号で精神科医の斎藤環氏と対談した石原氏は、「この間の、障害者を十九人殺した相模原の事件。あれは僕、ある意味でわかるんですよ」などと発言。また、知的障害の息子を持つ大江健三郎氏に対し、「大江なんかも今困ってるだろうね。ああいう不幸な子どもさんを持ったことが、深層のベースメントにあって、そのトラウマが全部小説に出てるね」との発言もしているのだという。 ならばぜひ全編をと思い、文學界を読んでみると、確かにそんな発言もしているのだが、それ以上に私には大きな驚きがあった。対談の中で斎藤環氏も「この対談は、読者にとってかなり衝撃的なものになると思います」と言っている。
米ニューヨークで経営する店でAFPのインタビューに応じる、暴行被害に遭ったイスラム教徒の店主サーカー・ハークさん(2015年12月7日撮影)。(c)AFP/JEWEL SAMAD 【12月9日 AFP】2016年米大統領選挙で共和党の指名獲得争いの首位に立つ不動産王ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏(69)が、イスラム教徒の入国を「完全に」禁止すべきだと提案したことに対し、イスラム系米国人らは、同氏にこうした発言で暴力をあおるのをやめるよう訴えている。ニューヨーク(New York)では先週末、イスラム教徒の店主が殴る蹴るの暴行を受ける事件も発生し、ヘイトクライム(憎悪犯罪)の可能性が取り沙汰されている。 活動家らは、フランス・パリ(Paris)の同時テロ事件や、米カリフォルニア(California)州で過激思想に傾倒していたとされる夫婦が起こした銃乱射事件を受け、米国内の
こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。 寝屋川の中学生殺人事件の容疑者逮捕を受けて、月曜以降、デタラメなコメントがテレビからあふれ出すと思うので、先制攻撃をしておきます。 さっそく、金曜夜の報道ステーションでやらかしてました。コメンテーターの藻谷さんは、かなりまともな人です。殺人事件の件数はずっと減少していて、いまはもっとも少ない時代だという事実をきちんと指摘してたところまでは、よし。 ただ、そのあと続けて、地域の絆が薄れているのではないか、犯罪を防ぐために、われわれはもっと地域の絆を大切にすべきだ、みたいなことをいうんです。 決定的に矛盾したことをいってるのに、ご自分で気づいてないのですね。むかしに比べて地域の絆が弱くなった。と同時に、犯罪はむかしより減っている。だとしたら、絆が弱まるほど犯罪は減るという結論になってしまいます。 報道関係者のみなさん、立ち読みでもけっこうです。私の『「
93歳の夫が体の痛みを訴えていた妻に頼まれて殺害したとして、嘱託殺人の罪に問われた公判が千葉地裁で開かれている。夫は「今でも愛しております」と語り、2人の娘は「父は追いつめられていた。ごめんなさい」と悔やんだ。 妻(83)への嘱託殺人の罪に問われているのは茂原市の無職の夫。家族によると、軽度の認知症という。 起訴状などによると、夫は2014年11月2日、自宅で妻から殺してほしいと依頼され、ネクタイで首を強く絞めたとされる。 夫は自ら110番通報。その後、妻は死亡。生前、「家族に迷惑をかけたくない」とメモを残したとされる。 検察側によると、妻は13年秋ごろから、急激に足腰が弱まった。次第に転倒を繰り返すようになったという。 夫妻は二人暮らしで、長女は頻繁に帰省して様子を見るようになった。14年10月には腰などの骨折が判明。「痛みで眠れない」。こう漏らしていた。 法廷での被告人質問や長女と次女
就寝中の息子の胸を刃物で刺し、命を奪った父に告げられたのは、執行猶予付きの判決だった。東京地裁立川支部で先月下旬にあった裁判員裁判。裁判長は「相当やむを得ない事情があった」と述べた。ともにプラモデル作りが好きで、二人三脚で大学受験に臨むほど仲が良かった父子に、何があったのか。 三男(当時28)への殺人罪に問われたのは、東京都八王子市の父親(65)。黒のスーツに青紫のネクタイを締め、法廷に現れた。事件までは、監査法人の会社員。同僚からは「まじめ」「誠実」と思われていた。 事件の経緯を、検察の冒頭陳述や父親の証言からたどる。 約10年前、三男は都立高2年のとき、精神の障害と診断された。通信制高校に移るなどしたが、浪人生活を経て大学にも進学。充実した学生生活を送った。卒業後はガス会社に就職した。 しかし、次第に変化が生じる。仕事がうまくいかず、職を転々とした。「自分をコントロールできない」と本人
在日コリアンの方々に罵詈雑言を投げつけていた男性に関する記事が話題になっている。これだ(記事タイトルを一部改変)。 ネットでヘイトスピーチを垂れ流し続ける中年ネトウヨの正体【前編】 ネットでヘイトスピーチを垂れ流し続ける中年ネトウヨの正体【後編】 力作である。著者の安田浩一さんのルポライターとしての力量を見せつける迫真のレポートと言っていい。 この記事で取り上げられている男性については、そのツイートがたまにリツイートされてくることもあり、ぼくも以前から知っていた。その内容は本当に酷く、まさにヘイトスピーチと呼ぶよりほかにないものだった。それゆえ、この男性が安田さんの取材によって追い詰められていく様子に、ある種のカタルシスを感じたことは否定しがたい。 その一方で、この記事を読んで微妙な居心地の悪さも感じた。それは安田さんが男性の正体を探り当てる手法に起因している。男性のネットへの書き込みから
1956年生まれ。テレビディレクター、映画監督、作家。ドキュメンタリー映画『A』『A2』で大きな評価を受ける。著書に『東京番外地』など多数。 森達也 リアル共同幻想論 テレビディレクター、映画監督、作家として活躍中の森達也氏による社会派コラム。社会問題から時事テーマまで、独自の視点で鋭く斬る! バックナンバー一覧 あなたは連合赤軍の事件を知っているか? 5月13日、連合赤軍事件をテーマにしたシンポジウム『浅間山荘から40年 当事者が語る連合赤軍』に参加した。 事件からは今年でちょうど40年。なぜこのような凄惨な事件が起きたのか、この事件によって社会の何が変わったのか、そして何を教訓にすべきなのか、そんなことをテーマにして、5時間という長丁場のディスカッションが行われた。 ……とここまでを書いてから、連合赤軍や彼らが起こした事件についてこの連載の読者は、どの程度の情報を共有しているのだろうか
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