「宗教改革2.0へ ハタから見えるキリスト教会のマルとバツ」(松谷信司編著、「ころから」発行、2018年) 池澤夏樹、阿刀田高、高橋哲哉、辛淑玉、安彦良和、里中満智子、酒井美紀、塚本晋也、内田樹、釈徹宗ら、教会の「ハタ」の人びとが交代で登場する13編のインタビュー&対談集。 そして、晴佐久昌英神父と宮台真司の、まさに「神」対談。短いですが、宗教の本質と世界での役割が凝縮されて語られている保存版です。 両親が熱心なクリスチャンである編者いわく「他人から指摘してもらわなければ気付けないことばかり」(p.197)。たしかに、同じくキリスト教にどっぷりつかって半世紀以上を過ごし、牧師生活も四半世紀経験してきたぼくにも、ああ、こういうふうな見方、考え方もあるのだ、とかなり新鮮でした。 「『信じるつもりはないが知りたい』という需要」(p.8)。ああ、そういう需要があったのですね。ならば、ぼくも教会もそ