『人間の器官には、ある条件の下では6倍にも膨張するものがあります。それは、なんという名称の器官で、また、その条件とはいかなるものでしょう』 (単行本P.195) ここからの数頁だけでも、立ち読みでもいいから。爆笑請合います。 実はこれ、ネット・アネクドートとして知ってました…が、ナゾナゾ種明かしの後に、さらにオチがあるとは知らなかった。 この本は3部構成で、1960年代、著者が通っていたプラハ・ソビエト学校の友達の思い出と、そのン十年後、彼女たちに会いに行くお話です。時代が時代なだけに、『プラハの春』や『ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争』の話題も生々しく織り込まれています。 リッツァの夢見た青空 嘘つきアーニャの真っ赤な真実 白い都のヤスミンカ 『白い都のヤスミンカ』が最も良かった。上の小話もここから引用しています。しかし、これは面白いだけの話ではありません。ヤスミンカに会いに行く途上、かなり