まだ収穫できる実があったのに、来客予約を断ってしまった-。イチゴ狩りを楽しめる越谷市の観光農園で、こんな需給のミスマッチが起きている。市は、この課題を人工知能(AI)で解決しようと、農業ベンチャー「銀座農園」(東京)との共同研究に乗り出した。同社製のロボットで生育状況を分析し、効率的な経営につなげる狙いだ。 市によると、市内に十カ所あるイチゴ農園は観光スポットとして人気が高く、昨シーズン(今年一~五月)は計約九万人が来場。食べられる実の個数を営業前日に大まかに把握し、なくならないよう調整して客の予約を受け付けている。 だが、経験を頼りにしているため、受け入れた客の数に対して収穫できる実が多く余ってしまうことも。市が整備した関東最大級のイチゴ農園「越谷いちごタウン」には八棟の栽培ハウスがあるが、個数を数える作業も負担になっている。
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