ブックマーク / wedge.ismedia.jp (19)

  • 「ヤマザキ」が“発がん物質”臭素酸カリウムの使用をわざわざ再開する理由

    批判も覚悟のうえで自ら情報提供 山崎製パン株式会社(ヤマザキ)が3月、一部の角パンに品添加物「臭素酸カリウム」を使い始めました。臭素酸カリウムは遺伝毒性発がん物質とされ、添加物批判の記事や書籍等では必ず、猛批判される物質。同社は、臭素酸カリウムを2014年以降は使っていませんでしたが、使用再開です。 しかも、2月25日からはウェブサイトで、自主的に使用再開を情報提供し始めました。法的には、告知する義務はないのに……。 さっそく同社に尋ねました。「発がん物質を品に使う? 週刊誌などからまた、猛烈にたたかれますよ」。答えは、「もっとおいしいパンを提供するために使いますが、安全は絶対に守ります。詳しく説明しますので、なんでも聞いてください」。 さっそく取材しました。添加物はイヤ、と思う皆さんにこそ読んでもらいたい、科学的根拠に基づく企業の毅然とした判断が、ここにはあります。 感改善に絶大

    「ヤマザキ」が“発がん物質”臭素酸カリウムの使用をわざわざ再開する理由
  • 誤解がいっぱい、ゲノム編集食品の安全性と表示を解説する

    農業・品産業技術総合研究機構(農研機構)がゲノム編集技術を用いて研究、開発中の収量性の向上を目指したイネ(提供:農研機構) ゲノム編集品の安全性や表示をめぐり、ニュースが増えてきました。国も全国5カ所で説明会を開いています。 しかし、品種改良の科学や表示制度の仕組みがよく理解されないまま、報道されているように思えます。 ゲノム編集品は安全だとする主張よりもどうしても、危険視する活動家が目立ち、マスメディアも好んで取り上げます。「市民の不安は大きいのに、知らないままべさせられる……」という話は、センセーショナルで人を引きつけます。 そんなふうに簡単に整理できたらどんなによいか。でも、そう単純な話にはなり得ません。かなり複雑、難しい。詳しく解説します。 ゲノム編集品とは ゲノム編集技術は、生物の遺伝情報であるゲノムの特定の部位に、意図的に変異を加えることで、性質を変えようというもので

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  • 原発事故から小さな農家が学んだこと

    仮にAさんとしておくが、Aさんは新卒で東京のIT関係の企業に就職したものの、夜も昼もない生活に嫌気がさして1年余りで退職した経歴の持ち主である。現在はいわき市内で働きながら、両親とと次男と自分の合計5人で1町5反の農地を耕作している。1町5反はいわきの中山間部の農地としては大きな方に属する。主な作目は米だ。 「実を言うと、米が一番手がかからないんですよ。秋の稲刈りの時はメンバーが7人いる農事法人で30ヘクタールを刈り取るんですが、高齢化が進んでいるのに仕事量は昔と変わらないのできついですよ」 Aさんは福島第1原発が事故を起こした後、ある行動を起こしている。それは役所の指示によるものではなく、自らの判断で行ったことだという。 「畑で作っていた麦と玉ねぎを全部引き抜いて、裏の山に捨てたんです。麦は6月ぐらいが収穫時期なんだけど、まだ青いうちに全部抜きました。玉ねぎも5月6月が収穫時期だけど、

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  • 日本各地で暗躍する中国版白タク「皇包車」の実態

    右肩上がりに伸びる訪日中国人数。さぞ日人がその恩恵を受けていると思いきや、中国人だけが儲かる中国人のためのシェアリングエコノミーが拡大している。政府は、その実態や規模を全く把握できていない――。 7月某日午前1時の羽田空港国際線ターミナル。中国の航空会社で上海から到着した中国人旅客が到着ゲートからあふれ出てきた。到着ロビーでは、男性が中国人の名前を記したカードを掲げている。彼は到着客の女性グループと落ち合うと、便宜的なあいさつを交わし、駐車場に消えていった─。 深夜の羽田空港で待ち構えるドライバー 2015年頃から中国では「境外包車」(海外車チャーター)と呼ばれるサービスが成長を続けている。シェアリングエコノミーの一種であるライドシェア(一般市民によるタクシーサービス提供)の手法で運営されており、ドライバーは現地在住の華人・華僑だ。世界中で「皇包車」「唐人接」「易途8」「蜜柚旅行」「走着

    日本各地で暗躍する中国版白タク「皇包車」の実態
  • 繰り返された報道による言葉の暴力、「福島産」への正しい理解を(1)

    「原発全体のリスクは全て下がっているのにタンクのリスクだけが上がっている」「早く何とかしないと全体の作業に支障が出てくる」 7月15日のトリチウム処分政府小委員会による視察で、山一良委員長(名古屋学芸大学副学長)が増え続けるタンクの現状に対し、懸念を示しました。 http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2017/07/post_15253.html 東京電力は、福島第一原発から発生する汚染水を多核種除去設備(ALPS)で処理してセシウムなど62種類の放射性物質の除去を続けています。ただし、これは水素の同位体であるトリチウム(三重水素)だけは除去することができません。 そのため、現状はこのトリチウム以外を除去した処理水を福島第一原発周辺にタンクを次々と増設することで溜め続けており、その最終的な処分方法が早急に求められています。 最終的な処分と言っ

    繰り返された報道による言葉の暴力、「福島産」への正しい理解を(1)
  • 2017年7月号 大山椒魚 夏休みの自由研究  ひととき(ウェッジ社)

    井伏鱒二の小説で耳になじみのある山椒魚(さんしょううお)。なかでもオオサンショウウオは全長百五十センチ、体重四十キロ以上にもなるという世界最大の両生類です。 しかし、国の特別天然記念物でもありながら、彼らの生態はいまだによく知られていません。地方ではハンザキ、ハンザケ、またはアンコウなどとも呼ばれる「川のシンボル」。 夏休みの自由研究に格好のテーマと彼らの姿を追って、研究する人たち、祀る人たち、保護する人たちがいる各地を訪ねました─。 世界最大両生類はイクメン 生野町[兵庫県朝来市] コラム もうひとつの研究最前線 巨大ハンザキが町を練り歩く 湯原温泉[岡山県真庭市] ついに野生の個体と遭遇 日南町[鳥取県日野郡] 大山椒魚 夏休みの自由研究◉案内図 井伏鱒二の小説で耳になじみのある山椒魚(さんしょううお)。なかでもオオサンショウウオは全長百五十センチ、体重四十キロ以上にもなるという世界最

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  • 「新千歳空港で暴れた中国人乗客」騒動の真相

    12月22日から24日にかけて大雪に見舞われた新千歳空港では航空便の欠航が相次ぎ、一時、1万6,000人もの人々が空港に足止めされた。空港ターミナル内で寝る場所や料が十分にない中で3日間にわたって空港ビル内で滞在を余儀なくされた人も多く、空港は大混乱になった。 この空港の大混乱で最も注目されたのが、中国人が飛行機が飛ばないことに抗議して警察が出動する大騒動になった、というニュースだ。しかしこの情報、事実の前後関係や現場の状況など詳しい情報がないままYoutubeに投稿された画像が独り歩きし、「すわ!中国人が!」とばかりに、多くの日人の耳目を集めた何とも奇妙なニュースの拡散の仕方だった。中国でもこの話題は大きく取り上げられたが、日での報道ぶりに対して中国側は、事実を極端に捻じ曲げて大げさに伝えていると抗議。なぜ騒動が起こったか具体的な理由が明らかにならないまま、この一件は後味の悪さしか

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  • マグロ減らし国の名誉傷つける水産庁「二枚舌外交」 「科学を操作するな」諸外国の怒りを買った日本 WEDGE Infinity(ウェッジ)

    2017年1月5日、東京築地市場の初セリでは大間のクロマグロがキロ35万円、1匹7400万円という史上2番目の高値で競り落とされた。テレビはワイドショーなどで競ってこのニュースを取り上げるなど、「クロマグロ狂騒」は今年も健在である。 その一方、太平洋クロマグロの資源は現在危機的な状態にある。最新の資源評価によると、親魚の生息数は初期資源量(漁業がないと仮定したときの資源量)比で僅か2.6%の水準にまで減少しており、国際社会でのクロマグロの乱獲に対する厳しい目、とりわけこの乱獲に対して資源回復のための有効な措置を取らない日に対する批判は、この数年で急速に高まり、筆者もこれを危惧していた。 こうした批判は、先頃(2016年12月)フィジーで開催された「中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)」年次会合の場で、加盟国からの日に対する鋭い批判としてあらわとなった。筆者は政府とは独立のオブザーバ

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  • 巨万の富「アホウドリ」で拡大した日本領土

    地図を広げて、わが国の領域を眺めると、最東端の南鳥島から西へ、小笠原諸島、大東諸島、尖閣諸島などが点在しているが、これらの島々のおかげで、経済的主権のおよぶ排他的経済水域は大きく広がっている。領海と排他的経済水域を併せた面積は世界第6位である。 一体、これらの島々は、いつから、どのような背景で、わが国に編入されたのだろうか。 実は、筆者は今から40年以上前、沖縄島の東に位置する大東諸島に滞在し、地理学のフィールドワークを行ったことがある。台風情報でおなじみの南大東島を主な研究対象とした。3カ月間、聞き取り調査を行ったが、訪ねた農家の方々の名字が「菊池さん」や「細田さん」など、沖縄姓とは異なる土姓の方がおられるのに気づいた。沖縄県の離島になぜ土姓が存在するのか。これらの人々は、明治後期に八丈島から2000キロメートル余りの航海を経て、南大東島に上陸した人々の子孫であった。 伊豆諸島の八

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    toyoashiara
    toyoashiara 2016/10/17
    おもしろい
  • バーニー・サンダースという現象 アメリカに起きた革命

    5月22日、およそ1万6000人を収容できるカリフォルニア州アーバインの野外コンサートホールはほぼ満員の聴衆で埋まっていた。彼らが待っていたのは、米大統領民主党候補者バーニー・サンダース(74)その人だ。 6月7日のカリフォルニア州の予備選挙を「頂上決戦」と捉え、熱心な選挙運動を続けるサンダース氏は、5月後半からほぼ毎日のようにカリフォルニア州のどこかで集会を開いている。そしてほとんどの集会がこのように1万人近くの人を集め続けている。 政治上の伝説になる 民主党予備選は5月22日現在、獲得代議員数でヒラリー・クリントン氏(68)が2293、サンダース氏が1533だ。「数字上からサンダース氏の逆転は不可能」と言われる。勝利に必要な数は2383で、残りの全てでサンダース氏が勝ったとしても届かないためだ。その「負けが決まった」候補のために、これだけ多くの人が集まり続けるのは「政治上の伝説になる」

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  • 子宮頸がんワクチン論争 はっきり示された専門家の総意

    5月14日、札幌で行われていた日小児科学会学術集会。「日におけるヒトパピローマウイルスワクチンの現状と課題」というシンポジウムが行われた第7会場は、外まで立ち見の出る人だかりだった。撮影録音はおろか質疑も禁止という異例の厳戒態勢の中、会場を訪れた多くの医師たちが注目したのは、シンポジストの1人、横田俊平氏だ。 前学会長のプレゼンテーション 横田氏は日小児科学会の前会長。学会長を務めていたころの横田氏は、ヒブワクチンの早期導入を求めるなど、ワクチンに積極的な小児科医だった。しかし、退官間際の2014年初め、子宮頸がんワクチンが重篤な副反応を引き起こし、「子宮頸がんワクチン関連神経免疫異常症候群(HANS(ハンス)=HPV Vaccine Associated Neuropathic Syndrome)」という新しい症候群が生まれていると主張するグループに加わった。思春期の少女たちに起き

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  • 子宮頸がんワクチンと遺伝子 池田班のミスリード

    「子宮頸がんワクチン副反応 白血球型影響か」(日テレビ、2016年3月16日22:18日テレNEWS24) 「子宮頸がんワクチン副反応『脳に障害』 国研究班発表」(TBS、2016年3月16日NEWS23) 「健康障害 患者8割、同じ遺伝子」(毎日新聞、2016年3月17日朝刊) 「子宮頸がんワクチン 脳障害発症の8割で共通の白血球型」(朝日新聞、2016年3月17日朝刊) 「接種副作用で脳障害 8割が同型の遺伝子 子宮頸がんワクチン」(読売新聞、2016年3月20日朝刊) 「記憶障害や学習障害など脳の働きに関する症状を訴えた患者の7~8割は特定の白血球の型を持っていることが分かった」(中日新聞<共同通信配信>、2016年3月17日朝刊) 3月16日以降、こんな報道が続いた。 16日の午後、池田修一・信州大学脳神経内科教授を班長とする「子宮頸がんワクチン接種後の神経障害に関する治療法の確

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  • ホッケが小さくなった3つの理由

    生田よしかつ(シーフードスマート代表理事)著『あんなに大きかったホッケがなぜこんなに小さくなったのか』(角川学芸出版)、通称「あなホケ」が出版されました。かつては居酒屋さんでオーダーすると、それだけで腹一杯になるような、でっかいホッケがでてきたものです。しかしそれは、今は昔の話。現在では、かわいいサイズのホッケが出てくるのはなぜでしょうか? これには深い理由があるのです。言われてみると「あれっ?」と思う、皆さんが気づいていないことが、身近な魚にたくさん起こっています。 小さくなった理由は主に3つが考えられます。(1)乱獲で魚の大きさが小さくなってしまった。(2)買負けで大型の魚が買えなくなった。(3)単価の上昇で、価格を抑えるために小さくした。 魚が大きくなる前に獲ってしまう日 (1)乱獲で魚の大きさが小さくなってしまった 栄養分が減った影響で、魚の大きさが変わることがあります。例えば、

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  • 西側フェミニストが読み解くオタク文化

    のアニメやマンガは海外でも大人気だが、米国のサイトが「西側フェミニストから見たアニメとマンガの女性キャラクター」という論考を配信している。英BBCなどが「少女愛、小児性愛を促す異常な国」と短絡的に報じるのはよく聞くが、この米国のサイトの場合、アニメ好きならではの細かくかつ意外な見方が面白い。 芸能、アニメ、ゲームなどを扱う米国のエンターテイメントサイトThe Mary Sueの配信記事「西側フェミニスト……」はアルビナ・レイという女性記者が執筆。「セーラームーン」や「もののけ姫」、日の女性漫画家集団CLAMPの作品などを取り上げている。 レイ記者によると、女性が出てくるマンガやアニメは大きく、①少女(恋愛)②大人の女性③ECCHI(エッチ)④HENTAI(変態)などのジャンルに分かれるそうだ。 「西洋でも女性が望まないのに性的対象(オブジェ)にされる問題は解決していないが、差別的なメ

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  • ウナギ研究の異端児 市場に出回るウナギの正体を暴く

    7月に入り、美味しそうなウナギの蒲焼きのポスターやのぼりを目にすることが増えた今日このごろ。土用の丑の日を迎える24日前後には、「ひとつ鰻重でも」と考えている読者も多いことだろう。 だがウナギといえば、一方で資源の枯渇が叫ばれ、この1、2年ではさらに、中国産ウナギ蒲焼き商品の多くに絶滅危惧種に指定されているヨーロッパ種のウナギが使われていたといった報道も。店頭の蒲焼き商品に対して、産地だけでなく品種を自主的に開示するスーパーも出始めるなど、にわかに販売側の変化も出始めている。 こうした変化の影に一人の男がいる。市販のウナギの蒲焼きを片っ端からDNA検査し、結果を公表している北里大学海洋生命科学部の吉永龍起准教授だ。ウナギ研究者の中でも「異端児」の彼がなぜ蒲焼きの調査をしようと思ったのか。続ける理由とは。丑の日を前に話を聞いた。

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  • 加工処理しきれない大量のサバを漁獲してしまう日本 資源管理も地方創生の機会も台無しに

    コラム「日の水産業は崖っぷち」の開始から2年半が経過しました。この間にも水産資源は減少し続け、今年の6月にはウナギが、そして11月17日には太平洋クロマグロが、国際資源保護連合(IUCN)により、絶滅危惧種(「レッドリスト」)に指定されました。「崖っぷち」の資源予備軍は、まだまだあります。 皮肉にも、日が漁業の主体である太平洋クロマグロの親魚資源量は、歴史的低位置付近という深刻な減少を続ける一方で、大西洋クロマグロは資源が増加中。同じマグロなのに、なぜでしょうか。太平洋と大西洋で何か違うことが起こっているのか、というとそうではありません。これは環境の変化の問題ではなく、「人災」と言える結果です。魚を一網打尽にする大型巻き網船が問題かと言えば、それも違います。ノルウェーをはじめとする北欧では巨大な巻き網船の建造が進んでいます。それなのに水産資源は安定し、地方の水産都市は栄え(写真)、漁

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  • 自主管理の限界 魚が消えていく本当の理由

    水産庁主催「資源管理のあり方検討会」は、3月24日の第1回に引き続き4月18日に第2回、そして5月20日には第3回が開催されました。会は公開で行われ、傍聴者はいずれも100人を超え、第2回からは、傍聴希望者が多すぎて入場を断られる事態になっています。業界紙だけでなく、一般紙、マスコミ関係者、そしてこの問題に関心が高い方々も来場しました。傍聴した方々の反応を聞くと、大半が検討会に対して「果たして大丈夫なのか?」と心配されているようでした。理由は後ほど詳しくご説明します。 コラムなどを通じて、業界紙だけでなく一般紙・マスコミ・関係者等からの取材が増え続けています。また、一般の方々からの感想も多く寄せられるようになりました。筆者が行っていることは、一般に不足している「客観的な事実に基づいた正しい情報」の提供です。世界の最前線と日々やり取りをしている関係上、鮮度の良い情報が手元にありますし、世界

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  • ウナギもマグロも消えていく 動かぬ水産庁尻目に火が付くか“消費者運動”

    2013年は日の水産資源減少が白日の下に晒された年であった。シラスウナギ(ウナギ稚魚)は銀価格を超える1キロ約300万円で取り引きされ、12月には中西部太平洋まぐろ類委員会が14年からのクロマグロ未成魚の漁獲枠削減を決めた。危機的状況にある魚は少なくない。 「日は乱獲漁業を放置し、魚を減らしてきました。水産庁の仲間うちでは事態の深刻さを認識していましたが、発信してきませんでした」 自責の念に駆られている元水産庁職員が語ってくれた。「水産庁にも現状を憂える人は多いですが、業界団体、族議員が睨みを利かせており、改革は簡単ではありません。改革には外圧が必要で、消費者の声、つまり世論が最も有効な外圧です」 消費者が乱獲魚を購入しなければ、乱獲は自ずと減る。消費者の関心が高まれば、票になると踏んだ政治家が指揮をとって政治主導の改革へ繋がる。水産資源を守るためには「消費者意識の改革」がカギとなる。

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  • 大虐殺から20年 「奇跡」と呼ばれるルワンダの発展

    「あれは7歳のときでした。母から絶対に外へ出ないように言われ、家の中で息を潜めていたのを覚えています。暮らしていた首都キガリを出て、難民キャンプへも行きました……」駐日ルワンダ共和国大使館に勤めるサムエル・ビゲンベ・イマニシムエさんは当時をそう追憶する。 2014年は世界を震撼させた「ルワンダ大虐殺」から20年という節目の年である。1994年、ジュベナール・ハビャリマナ大統領の暗殺をきっかけとして、フツ族過激派がナタやクワを凶器に、ツチ族とフツ族の穏健派を虐殺した。約100日の間に100万人が犠牲になった。 躍進の立役者はマイノリティ出身 悲劇のイメージが拭えないルワンダだが、実はこの10年の間、毎年8%前後の高い経済成長率を誇っている。アフリカにおける経済成長国は、資源国と同義であるケースが多いが、同国に鉱物資源はほとんどない。内陸国というハンデも抱えながらの成長は「アフリカの奇跡」と評

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