待つこと久し。ようやく冬休みである。 むろん、22日から冬休みであるというような話を聞くと、世間の人は「いいご身分で」と皮肉の一つも言いたくなるであろう。 私もそう思っていた時期がある。 研究に没頭し、たまに大学に出てぼそぼそと学生相手にわけのわからないことをつぶやいているだけでお鳥目がいただけた時代もあった。 今でもそういう象牙の塔的大学教師もいないではないし、そのような反時代的な教師に存在理由があることも変わらない。 けれども、おおかたの教師にはもうそのような生き方は許されていない。 膨大な量のペーパーワークが課されているからである。 私に課せられた書類仕事をもし私がまじめにやっていたら、たぶん一年365日書き続けていても空欄を埋めるに足りぬであろう。 本学だけでも年間にトンをゆうに超える量の報告書が起草され、文科省その他に提出されている。 その書類はたぶんどこかの倉庫で誰の目にも触れ