「地域に根を生やし、我々と密に話し合ってきた子会社群を富士通本社に吸収合併したのは果たして良いことなのか。地域の顧客ニーズに富士通が対応する力が弱くなり、ボディーブローのように効いてくるのではないか」。 重用してきた地域子会社が消滅 地方に本社を構える東証1部上場製造業の役員はこう憂慮する。同社は基幹系システムについては富士通以外のIT企業を使うが、動きの速い前線を支えるシステムや基幹系から派生したシステムの構築や保守などに富士通のSI(システム構築)子会社2社と製品開発子会社1社を多用してきた。 だが2社は富士通が2021年4月に断行した富士通九州システムズなどのSI子会社15社の吸収合併に含まれていた。もう1社も富士通が10月に吸収合併した富士通九州ネットワークテクノロジーズなど製品開発子会社4社に入っていた。 4月に消えた15社のうち11社は富士通に吸収され、10月からジャパン・グロ
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