今月末で廃業する創業約130年の老舗和菓子店、鈴木翠松軒の本店(三重県伊勢市二見町茶屋)で21日、最後の店頭営業が行われた。廃業後、看板商品「くうや観助餅」を別会社が引き継ぐ案も検討されていたが、この日限りで製造は終了することとなった。【尾崎稔裕、小沢由紀】 三重県内のショッピングセンターや高速道路のパーキングエリアなどでも同餅は販売されてきたが、ほとんどの販売先への商品納入を20日で打ち切った。各店で商品が売り切れても追加の納入はない。このため、作りたての餅が直営店で購入できるのは21日が最後のチャンス。本店では20日に過去最高の売り上げを記録したため最終日には、急きょ2000箱以上を用意した。 午前9時の開店から大勢のファンが入れ代わり立ち代わり訪れ、「6個入り三つ、8個入り五つ……」と、まとめ買い。「1カ月ぐらいなら冷凍して自然解凍して味わえます」という店員の説明に、少しでも長く老舗