『馬・車輪・言語 文明はどこで誕生したのか 上』(デイヴィッド・W・アンソニー 著/東郷えりか 訳) ホストとゲストとゴースト。何だか似た響きだ。それぞれ英語で、おもてなしする人、おもてなしされる人、そして幽霊の意味。 著者によれば、これらの単語は、ユーラシア大陸のステップ(草原地帯)に暮らした古代遊牧民の失われた言語に由来するという。大草原の遊牧と言っても、決して勝手気ままの天下御免ではない。遊牧民同士の縄張りというものが自ずとできる。でも、自分の縄張りだけでは馬や牛や羊を食わせきれない場合もあるだろう。よその縄張りに入らざるを得ない。そのとき、許可する側の遊牧民がホスト、許可される側の遊牧民がゲスト、無許可で入り込み「早く消え去れ!」と怒鳴られる遊牧民がゴーストの語源というわけ。 英語になぜ古代の遊牧民の語彙が流入している? 著者は英語の祖語が遊牧民の言葉ではないかと言う。いや、
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