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ブックマーク / www.kokoro-ashiya.com (6)

  • 解離とは何か|利点と欠点、正常と病理

    解離というのは、心理学的な問題というよりも、脅威に曝されてた際、心臓がバクバクしているのに、手足の筋肉を使って、戦ったり逃げたりができず、生物学的な凍りつき/死んだふりの不動状態のメカニズムのときに起きます。病的な解離がある人は、神経が繊細になり、人前でのんびりゆっくりすることができなくて、環境の次の変化に備えて、頭の中でシュミレーションしてしまい、身体は絶えず緊張しています。そして、危険が差し迫ったとき、次々と起こる展開に凍りつき/死んだふりの防衛行動のパターンが染み付いています。この防衛行動のパターンを取る人は、嫌なことや腑に落ちない状況で、疲労やストレスが重なり、絶え間ない苦しみが続くと、身体の筋肉が固まり凍りついて、じっとするようになります。辛いことが重なり、動かないでいるときは、息が止まり、皮膚や内臓感覚など何も感じなくなる、手足を動かせない、空想に耽る、1点を見つめてぼーっとす

    解離とは何か|利点と欠点、正常と病理
  • 解離や離人症、発達障害から回復する技法

    複雑なトラウマ持ちや発達障害の人は、ちょっとした刺激に神経が繊細に反応して、自分を防御する姿勢を取り、胸がざわついて、体が固まり凍りついていき、息がしづらくなります。彼らが日常生活のなかでトラウマのトリガーを引くと、体が凍りついていくので、調子が悪くなり、身体感覚が麻痺します。凍りつき状態が続くと、悪いイメージが思い浮かんできて、考えにはまり込みます。頭の中で考えるようになり、体の中から離れていくと、解離や離人感が出て、現実感が薄くなります。そうなると時間・空間感覚がおかしくなり、人によっては、外の刺激に対して、体の反応が鈍くなり、歩く屍になるとか、自分が自分で無くなってしまうとか、自分のことがよく分からなくなります。 解離・離人感がある人は、トラウマの渦にはまり込み、心と体が離れて、手足が勝手に動き出すような状態にあります。凍りついた体は、筋肉がギュッと縮まった状態で、血流が滞り、手足は

    解離や離人症、発達障害から回復する技法
  • 解離とは何か?解離・離人|慢性外傷研究

    解離性障害、身体表現性障害は、かつては女性に多いと思われていたので、子宮を意味するヒステリーと呼ばれていたことがありました。精神分析を創始したジークムント・フロイトは、ジャン・マルタン・シャルコーのもとで催眠によるヒステリー症状の治療を学んでいます。シャルコーは、パリのサルペトリエール病院において、患者の運動麻痺、感覚麻痺、痙攣、健忘に注目しており、ヒステリー患者は、絶え間ない暴力やレイプを逃れてきた若い女性でもありました。フロイトは、シャルコーのもとで学んだ後、ヨーゼフ・ブロイアーとの共同による「ヒステリーの研究」を行い、ヒステリーの病因として心的外傷やPTSDが発見されていく過程を追う時期がありました。フロイトは、ヒステリー患者が無意識の中へ抑圧した内容を、身体症状として出すのではなく、思い起こして言語化することによって、症状を取り去ることができるという治療法に辿り着きました。 解離の

    解離とは何か?解離・離人|慢性外傷研究
  • 良い子症候群の特徴と大人における影響:トラウマと発達障害が引き起こす生きづらさ

    1. トラウマと発達障害がもたらす影響 トラウマや発達障害の影響で神経発達が阻害されている子どもは、幼少期から親の態度が豹変することに恐怖を抱き、常に親の顔色をうかがいながら生活することが多くなります。その結果、自分の感情や欲求を抑え込み、"良い子"でいることを選んでしまうことがよくあります。こうした子どもたちは、自己表現ができず、内面に不安を抱えたまま成長していきます。 一方で、ほど良い環境で育つ子どもは、自然に自分を表現し、安心して過ごせることが多いです。しかし、幼少期に頻繁に親から怒られる経験をした子どもは、常に親の反応を恐れ、小さなことでもビクビクした態度を取るようになります。理不尽な怒りにさらされても、子どもはそれを受け入れるしかなく、不快な気持ちや嫌なことも我慢することが習慣化していきます。その結果、自分の正直な感情を表に出すことができなくなり、自己表現がますます難しくなってい

    良い子症候群の特徴と大人における影響:トラウマと発達障害が引き起こす生きづらさ
  • ポリヴェーガル理論: 社会とのつながりを回復する心身の変革

    ポリヴェーガル理論は、トラウマを扱うセラピストだけでなく、一般の方にも非常に有用な理論です。適度に配慮された環境で育った子どもは、社会交流システムの腹側迷走神経の働きによって、外の世界と豊かな人間関係を築き、喜びを見つけることができます。しかし、虐待やネグレクト、慢性的なトラウマにさらされた子どもは、防御的な姿勢を取るようになり、その結果、通常とは異なる神経系が働き始め、世界を不安や恐怖の目で見るようになります。 トラウマを経験した人の多くは、交感神経と背側迷走神経の影響を強く受け、常に防衛的な態度を取るようになります。これにより、外の世界との交流が非常に難しくなることがあります。特に、幼少期から複雑なトラウマを抱えた子どもたちを観察すると、彼らが無意識のうちに神経系の働きに支配されている様子が明確に見て取れます。このような理解は、トラウマに苦しむ人々へのアプローチにおいて重要な手がかりと

    ポリヴェーガル理論: 社会とのつながりを回復する心身の変革
  • 離人症性障害の症状チェック|治療と治し方

    離人感・現実感喪失症は、自分の身体を切り離して、風景や状況を把握したり、自分が自分の観察者になっているような状態のことです。例えば、痛ましいトラウマのショックを受けると、身体が凍りついて、痛みが走り、自分の身体から切り離されたように感じ、自分を外から見るような形になります。自分の身体から抜け出た自分は、空間を移動することができて、周りを見渡せるようになり、遠くから自分を眺めたり、別の領域(あちら側の世界)に飛んで妄想したり、意識が朦朧として気を失う人もいます。一方、身体が自分のもので無くなると、自分の時間軸や空間軸が分からなくなり、意識が遠のいて、皮膚感覚まで無くなり、現実感を喪失していくことがあります。そして、自分が自分でない状態になり、自分のことがよく分からなくなります。離人症状が慢性化すると、辛くて苦しい場面では、何も感じないようになり、頭の中がぼーっとして、無になっていき、心の底か

    離人症性障害の症状チェック|治療と治し方
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