福岡空港は、かつてアメリカ軍基地だった そして今も、アメリカ軍施設が残されている 「アメリカ軍板付基地」 広大な敷地の中で目立たない施設だが、その歴史と現状を取材すると見えてきたのは 九州・沖縄をとりまく安全保障のリアルだった (福岡放送局・西牟田慧) かつて“極東の要石”だった福岡空港 その“基地”は、福岡空港の滑走路脇にたたずんでいる。 国際線ターミナル南側の一角にある白い壁に赤茶色の屋根の建物が「アメリカ軍板付基地」だ。 米軍板付基地(画面奥) 出入り口には「AMC AIR TERMINAL」の文字。AMCは、アメリカ空軍の輸送機部隊「航空機動軍団」の略称だ。 民間空港の敷地内にアメリカ軍の専用施設があるのは、日本でここだけ。ふだん民間機が離着陸している滑走路なども、日米地位協定にもとづき、アメリカ軍との共同使用区域とされている。 “基地”といっても、防衛省によると、現在、空港の中に