現代、日本人でも江戸時代以前に書かれた「変体仮名」、「くずし字」を読める人は少ない。一説には、読める人が1万人を割ったともいわれている。文字とは、その国の文化歴史をひもとき、継承していくための大きな鍵、その読み手の喪失は大きな危機だ。そこで最近、スマートフォンを使ってゲーム感覚で学べるアプリやくずし字を解読するシステムが登場、話題となっている。それぞれ、あくまで学習の補助だったり、まだまだ精度に改善の余地があったりするが、専門家以外にも意外な需要があることが判明した…。(安田奈緒美) 解読するには「まず覚える」必要あり それでも大人気 平安時代から近世まで日本で広く使われていた「変体仮名」。例えば、ひらがな「け」に対して「介」や「希」「気」「計」「遣」など複数の字母、パターンがある。さらにそれら漢字が「くずし字」となってしまうため、現代、戦国武将の書簡や浮世絵に書かれた文字を読みたくても、