もうずいぶんと長く、このブログでも取り上げている電子書籍問題。 年末に小委員会の報告書が出た時点で、大丈夫かなぁ・・・という懸念はあったのだが*1、やはり通常国会が始まってしばらくたった今になっても、混迷している状況が依然として報じられている。 「雑誌など紙の出版物をスキャンしたインターネット上の海賊版対策について、法的手当ての検討が難航している。文化庁が新たに創設する予定の「電子出版権」を使えば出版社が海賊版対策を行えるものの、電子書籍を出す義務とセットになっており、出版社などが別の対応策を求めているためだ。」(日本経済新聞2014年3月3日付け朝刊・第15面) 以前のエントリー*2でも書いた通り、「出版義務」の存在は、著作権者と出版者の間の利害調整のためには欠かせないツールであり、現在行われようとしている立法が、これまでの紙媒体での出版義務だけでなく、電子書籍についても出版義務を課す方