協働ロボットのビジネスには難しさもある。 自動車工場などは従来の産業用ロボットを「年間何十台、何百台と導入するのも珍しくない」(安川電機)。対して、国内で協働ロボットを導入しようとしている中小工場は、生産ラインの完全な自動化というよりは、ピンポイントで“人との置き換え”を求めることが多いため、大規模な導入はそれほど期待できない。 また、現状は「協働ロボット」というコンセプト自体が比較的新しいもののため、顧客に認知を促すための努力も必要になる。従来の産業用ロボットのイメージから、安全性を心配する声もあるようだ。冒頭の湯田牛乳公社も、「ロボットには“危ない”というイメージがあって、導入までは抵抗感があった」(高橋製造部長)と振り返る。 つまり、従来の産業用ロボットに比べると、商談の規模が小さくなりがちで、顧客獲得にも手間が掛かる。だからといって、協働ロボットに力を入れない選択肢はない。労働力不