→紀伊國屋書店で購入 「重要な政治的な概念の歴史的考察」 政治的な概念の歴史的な展開を考察するシリーズで、第三巻まで刊行されている。ドイツには『歴史的な基本概念』という9000ページに及ぶ大シリーズがあるが、それには及ばないものの、ひとつの概念に20ページほどを使って考察している。古代から中世を経て近代までの流れを展望し、現代の論争的な状況を解説し、最後にお勧めの参考文献をあげるという標準的な作りだが、枚数がかなりあるので、参考になるだろう。ぼく好みの本ではある。 この第一巻では、自由、平等、友愛、人権、寛容、正義、公共性、権力、国家、官僚制、市民社会、連邦主義という一二の概念が考察されている。筆者はみな異なるが、それほどの凹凸はなく、標準的な出来栄えになっている。 たとえば「自由」の項目では、ルソーの一般意志の概念を批判したヘーゲルが、特殊と普遍の実質的な媒介を目指して、「個人の個別性と
最近書店を歩くと、チョムスキーやグレーバーのアナーキズム論の翻訳が並んでいたり、「新しいアナキズム」が云々などという本まで売られていたりします。 チョムスキーの「アナキズム論」 作者: ノームチョムスキー,木下ちがや出版社/メーカー: 明石書店発売日: 2009/01/30メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (8件) を見る資本主義後の世界のために (新しいアナーキズムの視座) 作者: デヴィッドグレーバー,高祖岩三郎出版社/メーカー: 以文社発売日: 2009/03/30メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 20回この商品を含むブログ (24件) を見る新しいアナキズムの系譜学 (シリーズ・道徳の系譜) 作者: 高祖岩三郎出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2009/03/26メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 29回この商品を含むブ
同年代のひとも含む若手?の社会学者が書いた本。はじめの方は僕にはいまいちよく理解できないところもある社会学理論の話が続いているのでちょっと読みにくかったけど,事例研究のところは情報量が多くて勉強になるところが多かった。筆者たちははじめの方で「日本の政治学はマクロな社会変動との関連で選挙を分析する問題意識を失ってるから面白みが感じられない」というコメントが書いてあって,あまり政治学に関連する先行研究(というか僕が普段読んでいるような先行研究)は出てこないのだけれども,それなりに問題意識は通底するところもあるのではないかと思ったり。 再帰的近代の政治社会学―吉野川可動堰問題と民主主義の実験 (MINERVA社会学叢書) 作者: 久保田滋,樋口直人,矢部拓也,高木竜輔出版社/メーカー: ミネルヴァ書房発売日: 2008/03/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 9回この商品を含むブロ
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