1.画像のディジタル化 【概要】 医用画像には,CTやMRIのようなディジタル撮影装置を利用して撮影されるディジタル画像と,X線フィルムに代表されるアナログ画像がある.アナログ画像をコンピュータで解析するためにはディジタル化(=A/D変換:Analog-to-Digital conversion)を行わなければならない. ディジタル化の基本原理は,”標本化”と”量子化”で成りなっている.最初に標本化を行い,その後に量子化を行う.この順番を入れ替えることはできない.画像においては標本化は空間分解能を,量子化は濃度分解能を決定する. 図1に,アナログ信号をディジタル化する方法の概要を,一次元的に簡単に示す. 図1 アナログ信号のディジタル化概要. a:原信号,b:標本化操作,c:標本化後の”半ディジタル信号”.横軸方向はディジタルであるが,縦軸方向はアナログの状態.d:量子化操作,e:ディジタ