◆一人の人間として思う 新日鉄住金(現日本製鉄)元徴用工訴訟に対する韓国大法院(最高裁)判決以降、メディアは「嫌韓」を煽(あお)りに煽ったが、一旦(いったん)、相手が悪いとなると、ここまで品性をかなぐり捨てるのかと、私は不気味なものを感じた。 原告4人が徴用工となった経緯は、悲惨という他ない。判決文によると、「原告2」の男性は1943年に「大阪製鉄所で2年間訓練を受ければ技術を習得でき、訓練終了後には韓半島の製鉄所で技術者として就職できる」という募集広告で労役に就くも、技術習得とは無関係の危険で過酷な作業を強いられ、暴力的な管理下に置かれた。更(さら)に44年には「現員徴用」により賃金さえ支払われなくなった。 原告中、唯一存命の李春植(イチュンシク)さんも、41年、17歳の時に、やはり「技術を習える」と騙(だま)されて「報国隊」に志願し、同種の経験をしたとされる。 ◆ ◆ この「技術習