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ブックマーク / bunkaonline.jp (12)

  • さえぼうと『ダーティハリー』:ロマン優光連載305

    305回 さえぼうと『ダーティハリー』 さえぼうこと、武蔵大学人文学部英語英米文化学科教授でシェイクスピア研究、フェミニスト批評を専門とする、北村紗衣氏の『ダーティハリー』に関してつまらないと述べた記事を巡って変な騒ぎが起こっていた。当該の記事は太田出版のWebマガジン・OHTABOOKSTANDでの北村氏の連載「あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評」の第3回「メチャクチャな犯人とダメダメな刑事のポンコツ頂上対決?『ダーティーハリー』を初めて見た」だ。 メチャクチャな犯人とダメダメな刑事のポンコツ頂上対決? 『ダーティハリー』を初めて見た[第3回] あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評映画を見た後に「なんかよかった」「つまらなかった」という感想しか思い浮かばない人のために、フェミニスト批評家・北村紗衣さんが、初めて見る映画の感想を話しながら注目してほしい

    さえぼうと『ダーティハリー』:ロマン優光連載305
    tweakk
    tweakk 2024/08/31
    D・Hがアメリカン・ニューシネマかどうかは論争の本質ではないけど、さえぼう氏がそこから話を始めているのでどうでもいいことではないと思った。ニューシネマの「主な特徴」についての論争は意味があったと思う。
  • 『小山田圭吾 炎上の「嘘」 』を読んだ:ロマン優光連載301

    301回 『小山田圭吾 炎上の「嘘」 』を読んだ 2024年7月、パリオリンピック開催を目前とした時期、中原一歩氏による『小山田圭吾 炎上の「嘘」 東京五輪騒動の知られざる真相』(文藝春秋)が世に出された。 3年前の東京オリンピック。20数年前の2つの記事、『ロッキンオン・ジャパン』1994年1月号(株式会社ロッキング・オン)でのインタビュー、『クイック・ジャパン』第3号(太田出版)(95年8月発行)の『村上清のいじめ紀行』という記事に掲載されたインタビューという、いじめ加害者としての体験を露悪的に面白おかしく語るようなインタビュー記事の存在が炎上し、オリンピック開会式の音楽担当だった小山田圭吾氏が辞任することになった。いや、正確にはその記事をもとにネット上で改変された情報が生まれ、それをもとにと言ったほうがいいだろう。辞任後もSNSでは激しいバッシングは続き、関わっていた多くのメディア関

    『小山田圭吾 炎上の「嘘」 』を読んだ:ロマン優光連載301
  • なかやまきんに君と本源セミナー:ロマン優光連載296

    「お笑い芸人のなかやまきんに君が“源セミナー”なる謎のセミナーに通っている」という記事がこの2ヶ月ほどの間に『週刊ポスト』と『週刊文春』にそれぞれ掲載されている。 ポストの5月の記事ではセミナーの内容のエキセントリックさに焦点があてられていたが、今週の文春ではこのセミナーによって人間関係が破壊されるような被害が伝えられていて、記事の内容に深刻さが増している。 世の悪いことは妖怪が引き起こしており、その妖怪を退治できるのはセミナーの主催者のみ。 具体的な妖怪の例として、 ・サントリーの商品 ・ハーゲンダッツ ・妖怪ウォッチ ・ポケモン鬼滅の刃 ・ゲゲゲの鬼太郎 ・烏龍茶など「龍」の字のつくもの全般 があげられており、セミナーではそれらの商品を持っていた人にそれを踏みつけさせるようなことがされている。 また、自分を苦しめている「妖怪」の名を紙に書き、それを破って踏みつけるという妖怪ビリビ

    なかやまきんに君と本源セミナー:ロマン優光連載296
  • Mrs.GREEN APPLE『コロンブス』のMVを見た:ロマン優光連載295

    Mrs.GREEN APPLEの日コカ・コーラ社とのタイアップ曲『コロンブス』のMV。12日に公開されてから13日には公開停止になるという事態が起こった。 Yahoo!リアルタイム検索で「コロンブス」という単語を見かけて「今なん何でまたコロンブス?」と最初疑問に思ってた自分だったが、状況を把握してMVを見た結果、「これは無理なやつだ…」という感想に。 ・年代別の歴史上の人物 ・類人猿 ・ホームパーティー ・楽しげなMV というキーワードからつくられていったそうだが、確かに凄く楽しそうな雰囲気を出している「何の悪意もない」であろうMVだった。コロンブスという人間が何者だか知らない人にとっては、なにもひっかかるところはない作品だったかもしれない。 以前は、少なくとも20世紀中は新大陸の発見者、未知の海路にいどんだ冒険者として偉人扱いだったクリストファー・コロンブス。現在もそういう認識の人も多

    Mrs.GREEN APPLE『コロンブス』のMVを見た:ロマン優光連載295
  • 『セクシー田中さん』報告書:ロマン優光連載294

    テレビでドラマ化された漫画『セクシー田中さん』の作者・芦原妃名子さんが亡くなった問題について、ドラマを製作した日テレビ、原作の刊行元である小学館の双方から報告書が公開された。 両報告書を読み比べて最初に思ったことは、 「こんなやり取り続けていたら、メンタルが擦りきれるのは当たり前だ。芦原先生はほんとキツかっただろうな」 ということだった。ただでさえ連載中で大変なのに、あんなことをやらなきゃいけないなんて当にツラすぎる。 芦原先生視点だと、原作に忠実に製作することを条件にドラマ化を許諾したのにもかかわらず、重要なテーマやキャラクター造形を無視するような改変がされた脚が作られ続けるという状況なわけだ。 特にひどいと思ったのが、小学館側の報告書に記載されていた次のような内容のものだ。 尺が足らないという理由で入れられたオリジナルのシーンに対して、何度か削除を要請し、代わりに3つの案(す

    『セクシー田中さん』報告書:ロマン優光連載294
  • 西新宿タワマン刺殺事件で被害女性がなぜか叩かれまくった件:ロマン優光連載291

    5月8日未明に起こった、西新宿のタワーマンションの敷地内で25才の女性が待ち伏せしていた51才男性に刃物でメッタ刺しにされて殺害された事件。例のごとく、はっきりとした情報が出ないうちからネット上には被害者を叩く人間が出現し、げんなりさせられた。道義的な問題や情報リテラシーの問題ももちろんそうだし、そんなことを書いたら訴えられることもあるということがわからない危機意識のなさにもうんざりだ。 被害者が水商売に従事していたこと。加害者は金を返してほしいと主張していたこと。加害者の父がマスコミに語った、息子は結婚したいなら金を出せと言われていたという話。こういった断片的な情報から「悪質ないただき女子に騙されて大金を奪われた可哀想な中年男性の復讐劇」というストーリーが形成され、それにそって被害者が盛大に叩かれていたわけだが、「純情な中年男を性悪な商売女がだまして復讐された」という昔ながらの物語と昨今

    西新宿タワマン刺殺事件で被害女性がなぜか叩かれまくった件:ロマン優光連載291
  • スティーブ・アルビニ〜断章〜:ロマン優光連載290

    ふとX(旧Twitter)をみたら、スティーブ・アルビニの訃報が流れてきた。 80年代後半から90年代初頭の一時期、スティーブ・アルビニは私のヒーローの一人だったし、今でもBig Blackというバンドのことを未だに考えているときがある。 現在、私の脳内はいわば金縛り状態にあり、一定の流れにそって思考をまとめることは難しい。これ以降に書き並べるものは、アルビニや彼の周辺のまつわることに関して普段考えていたことや記憶の断片でしかない。 Big Blackは80年代に活動したアメリカのシカゴのバンドである。トレブル域が強調された金属的なギター音と潤いのないドラムマシーンの音が特徴的なバンドだった。私が初めて聴いたのは87年発売の最後のスタジオアルバムとなる『SONGS ABOUT FUCKING』だったのだが、金属的で潤いのない音とドラムマシーンの疾走感に夢中になった。当時自分が主に聴いていた

    スティーブ・アルビニ〜断章〜:ロマン優光連載290
  • 川勝知事はトンデモ知事:ロマン優光連載285

    「毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいはモノを作ったりとかということと違って、基的に皆様方は頭脳・知性の高い方たちです」 川勝平太静岡県知事の静岡県の新規採用職員に対する訓示の中でのこの発言。発言内容のありえなさに『闘将!!拉麺男』が突如X(旧Twitter)のトレンドになっていたのを知ったときのように驚いたし、当然のことながら、シューマイが人々の怒りをかっているかのごとく、批判を浴びている。シューマイというのは当に腹立たしい発言しかしない憎々しい子供であんな失礼な人間なかなかいない。敵の罠でラーメンマンが陥れられあらぬ疑いをかけられているのに我が身可愛さに知らんぷりをするときのシューマイの顔の憎々しさときたら……って、この原稿で書くのはシューマイがいかに不快な奴かということではなく、川勝知事のことである。 まあ、なにが悪いのか説明する必要はないくらい酷い発

    川勝知事はトンデモ知事:ロマン優光連載285
  • 鳥山明死去:ロマン優光連載282

    「『ドラゴンボール』で好きなのはラディッツ来襲からベジータとナッパ敗退までの一連の流れなんだけど、戦士たちがなすすべもなく敗れていくとこがすごくハードで絶望感があったし、悲しくなったよね。あの可愛い餃子があんな死に方をしたり、天津飯が一矢報いることもできなかったり。サイヤ人編、ほんとに怖かったな」 というようなことを友達と話していたのだが、 「ピッコロ大魔王編でクリリンが殺されたり、当時最強の一角を占めていた亀仙人が死んだ時だって、十分絶望感あったし、悲しかったよ! あんたはクリリンや亀仙人に興味がないから平気だったんだろ! さっきから聞いていれば天津飯と餃子の話ばかり。あんたは単なる鶴仙流だよ!」 と言われたのだが、確かに私は天さんと餃子が好きなだけだし、「さよなら、天さん…」のところを思い出すたびに切なくなるのが好きなだけの人間かもしれない。 亀仙人が「もうちっとだけ続くんじゃ」と言っ

    鳥山明死去:ロマン優光連載282
  • Blueskyは希望の新天地になるのか?:ロマン優光連載277

    SNSBluesky」のユーザー数が400万人を突破した。今まで招待制だったのを2024年2月6日に廃止し、誰でも登録できるようにしたところ、一日でユーザーが80万人増えたという。 「Bluesky」はTwitter社の共同創業者のジャック・ドーシー氏たちによって生まれたSNS。そのためだろう。X(旧Twitter)によく似ている。現在の時点での大きな違いは、

    Blueskyは希望の新天地になるのか?:ロマン優光連載277
    tweakk
    tweakk 2024/02/11
    モデレーションの仕組みが工夫されてるので同じようにはならないと期待したい。似たような外見の下で斬新なことやっているので、新しいもの好きの人や理念に賛同する人が集まってさらによい工夫につながる期待も。
  • 『ゴジラ-1.0』を観た:ロマン優光連載265

    265回 『ゴジラ-1.0』を観た怪獣映画として最高だったと思う。そう、『ゴジラ-1.0』の話だ。 怪獣映画としてというか、ゴジラ映画として最高だった。圧倒的な迫力の怖いゴジラが人間を殺しにくるのだから、ゴジラの主演映画としてなんの不満があるだろう。 人間ドラマ部分に対して、一般的に評価があまりかんばしくないのは確かだ。唐突に始まるメロドラマパートが長い。台詞で説明しすぎ。反戦のメッセージは明確にあるのだが、戦争を起こしたものに対する怒りとかは特に描かれていない。ゴジラに原爆のイメージが投影されているのは確かだが、いまいち鮮明ではない。政府に対する不信は描かれているが、それに対する怒りはさらっと描かれているだけで、あまり感じられない。一部の役者の演技。

    『ゴジラ-1.0』を観た:ロマン優光連載265
  • ビートルズと「NewJeansおじさん」:ロマン優光連載259

    259回 ビートルズと「NewJeansおじさん」 ビートルズにはとても似てるとは思えない画像に 「写真良すぎる。マジで初期のビートルズみたい」 というキャプションをつける大喜利ポスト。 X(旧Twitter)でそういうものを何度か見かけ「なんだろう」と思っていたら、編集氏からのメールで謎がとけた。 あれは映画音楽に対する評論活動をしている宇野維正氏がK-POPグループ・NewJeansのメンバー全員が並んだアーティスト写真に 「写真良すぎる。マジで初期のビートルズみたい」 と付けて投稿したのを、元ネタにした大喜利だったのだ。 となると、このポスト自体は宇野氏の NewJeansファンとしての活動の一環ということになる。そういえば、この大喜利を見かけた時に 「 NewJeansおじさん 」批判ポストを何件か見たのだが、これが原因だったようだ。今、宇野氏はNewJeansにはまっている。そ

    ビートルズと「NewJeansおじさん」:ロマン優光連載259
    tweakk
    tweakk 2023/10/01
    “現在の「NewJeansおじさん」 批判としてSNS上にある言葉が全て正しいかといえばそういうわけでもない(中には単なる新規叩き、エイジズムみたいなものもある)と思うが、それはそれとして謙虚さは中高年の必需品”
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