本作は、20年前の戦争で壊滅状態になっている“昭和一○一年”を舞台にした近未来バトルアクション。廃墟の町・尽天(じんてん)で冷凍催眠から目覚めた少女・叶葉(かなは)は、暴走した戦闘機械から逃れる最中に棺で眠る少年と1匹の巨大な“蜂”――“鬼虫(きちゅう)”と呼ばれる超高性能戦略兵器と出会う。 棺で眠っていた少年の名は金翅(きんし)の九曜(くよう)。彼は“蜂”の操縦者にして、人としての感情を持たない兵器であった。損傷により自律行動ができない九曜は、叶葉を暫定の司令官とし、戦闘機械として働こうとするのだが、叶葉はそんな九曜を1人の人間として交流していく。徐々に人としての心を持つようになっていく九曜だったが、そんな彼の前に、同じ“鬼虫”である“蜻蛉(とんぼ)”の竜胆(りんどう)が現れて……。 九岡先生には、本作が執筆の際に注意したポイントや、影響を受けたものなどについて語ってもらったので、興味が