SceneKitを使った仮想の3D世界の描画も、いろいろな形の物体の配置から照明やカメラの設定を経て、前回は物体を表すノードに強制的に動きを加えるアニメーションを実現しました。その際にも述べましたが、SceneKitのシーンの中に配置したノードを動かす方法には大別して2種類あります。1つは前回のように、周囲の環境や物体の性質などは無視して、外部からの操作で強制的に動かす方法でした。そしてもう1つの方法が、今回取り上げる物理現象によるシミュレーションの結果として動かす方法です。 人間にとって身近な物理現象と言えば、地球上ならどこに行っても逃れることができない重力の影響によって生じるものがあります。重力は単純に考えれば、物体を「下」に引く力です。それを模して、SceneKitのシーンにも、常に下、つまりy軸のマイナス方向にノードを引っ張る力が働いています。ただし、この力はすべてのノードに漏れな
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