タグ

ブックマーク / booskanoriri.com (9)

  • 空自F-35の墜落原因は「空間識失調」なのか

    事故のあらまし 2019年4月9日19時27分頃、飛行訓練を行っていた航空自衛隊のF-35A戦闘機が、三沢基地の東方約135km付近の洋上で墜落した。 この事故は、19時26分頃に管制機関(自衛隊レーダーサイト)から、他機との交錯を避けるために降下指示を受けた後、高度31,500ft(9,600m)から旋回しつつ急降下し、わずか2分たらずで海面に激突したという異様なものである。 海面激突時の「降下率」は1,100km/h(60,000ft/min)以上であるから、飛行速度は1.0マッハを超えていた可能性がある。すなわち、機首をほとんど真下に向けた状態で、音の速さで海面に激突している。 F-35Aは航空自衛隊に配備が始まったばかりの最新鋭装備であるが、アメリカでの開発難航や価格の高騰に加え、現在も残るさまざまな不具合が知られていることから、この事故は単なる戦闘機の墜落に留まらない注目を浴びた

    空自F-35の墜落原因は「空間識失調」なのか
    type-100
    type-100 2019/08/01
    色んな意味で無難な結論でまとめた、ということなのだろう
  • 日航123便墜落事故にまつわる陰謀論について

    1985年8月12日に発生した日航空123便の墜落事故は、単独の航空機事故としては史上最多の犠牲者を生んだ悲劇であった。 その事故原因に関しては事故直後から様々な憶測が語られ、調査報告書が発表されてからも、その調査結果を否認する陰謀論を唱える人は多い。 陰謀論の中でもとりわけ根強いのは、日航123便は自衛隊の戦闘機によって撃墜されたものであり、それを政府が隠蔽しているという説のようだ。 この説を唱えたを出したのが東大卒の元日航CAであり、これを著名な評論家である森永卓郎氏が様々なメディアで拡散していることもあって、信じている人も少なくないように思われる。 森永卓郎の戦争と平和講座 第76回:日航123便はなぜ墜落したのか(森永卓郎) 運輸安全委員会の調査報告書 国交省の運輸安全委員会では、陰謀論が尽きない事故について、通常の事故調査報告書(それも非常にページ数が多い)のほかに、一般向

    日航123便墜落事故にまつわる陰謀論について
    type-100
    type-100 2018/08/31
  • MRJ 5回目の納入延期:理由とその考察

    1月23日、三菱航空機は、開発中の旅客機MRJについて納入スケジュールの延期を発表した。 2018年半ばに予定されていた量産機の引き渡し開始が、これで5回目となる今回の延期で、2年遅れの2020年半ばに修正された。 これまでの計画遅延については、Aviation Week & Space Technology が掲載した下のグラフのとおりである。 MRJ納入延期の履歴 (出典 Aviation Week & Space Technology) -延期の理由は 今回の延期理由は、搭載機器の配置変更と、これに伴う電気配線(ワイヤハーネス)の全面的な見直しという設計変更のためだという。 航空機の飛行制御コンピュータなど重要な電子機器は、1台が故障しても機能を失わないように、3台あるいは2台が積まれて、冗長性を持たせている。 MRJでは、冗長化したこれらの機器を一箇所の電子機器室にまとめて置いてい

    MRJ 5回目の納入延期:理由とその考察
    type-100
    type-100 2017/02/02
  • 沖縄での不時着事故に見るオスプレイの脆弱性

    2016年12月13日夜、沖縄県名護市の沿岸にオスプレイが不時着し大破した。 ニュース等によれば、夜間空中給油訓練中に、給油機からの給油ホースが切れて、オスプレイのプロペラ(プロップ・ロータ)を破損したのが原因だという。 ただし、何らかの理由で切れたホースが当たったのか、プロペラに当たったことでホースが切れたのか、そのあたりははっきりしない。 いずれにしても、ホースが当たったことでプロペラが破損したことは確かなようだ。 さて、プロペラを破損したオスプレイはどうなるか。 通常の双発飛行機なら、破損したプロペラ側のエンジンを止めて、片発飛行で帰還すれば良い。 しかし、オスプレイの場合はそうは行かない。 オスプレイは、片方のプロペラを止めて飛行することができないのだ。 このあたりは以前のエントリ「オスプレイの安全性を考える – ハザード検討の一例」に詳しく書いた。 すなわち、今回の事故は、通常の

    沖縄での不時着事故に見るオスプレイの脆弱性
    type-100
    type-100 2016/12/18
    オスプレイのプロペラは他のヘリやプロペラ機と比べて脆弱に設計されていると。バードストライクとか大丈夫なんかな?
  • 中国の戦闘機用エンジン開発インフラについて

    以前のエントリで、日には戦闘機エンジン開発のインフラが整っていないことを示した。 具体的には推力15トン級の高空試験設備(ATF)がないということだ。 では、諸外国はどうなのか。 防衛省・自衛隊の平成14年度政策評価書「エンジン高空性能試験装置」の参考資料に、下表が示されている。 表中「空力推進研究施設」となっているのが東千歳に整備されたATFだが、空気流量70kg/secで、上限が5トン級に留まることは明らかだ。 他方、欧米のATFはケタ違いの能力を持っており、アメリカの施設などはF-35に搭載されるような推力20トン級エンジンにも対応可能だ。さすがである。 では、航空先進国と呼ばれる欧米各国ではなく、近隣諸国ではどうなのか。 特に中国では、既に推力13トン級のWS-10を実用化しており、更に推力15トンを超えるWS-15の開発も進んでいるとされている。 中国には戦闘機用エンジンを開発

    中国の戦闘機用エンジン開発インフラについて
    type-100
    type-100 2016/02/26
  • 民間ティルト・ローターAW609試作2号機が墜落

    民間市場向けティルト・ローター機として型式証明取得を目指しているAW609の試作2号機が、イタリア北部で墜落し、乗員2名が死亡したそうです。 事故原因は不明ですが、墜落前に火災を発生していたという目撃情報もあるようで、続報が待たれます。 飛行試験用試作機ということで、テレメトリーによって飛行諸元等がリアルタイムで記録されていれば、事故原因の調査に有効かもしれません。いずれにせよ、原因の究明と対策がすみやかに行われ、開発計画の遅延が最小限に留まることを願っています。 FLIGHT GLOBAL記事 Aviation Safety Network記事

    民間ティルト・ローターAW609試作2号機が墜落
    type-100
    type-100 2015/11/08
  • 安全性とは何か – オスプレイ問題を考えるために

    「オスプレイの安全性」評価にかかわる「軍事ブロガー」のデタラメについて愚痴るエントリを書いたところ、予想外の反響があったので驚いた。 とあるサイトのコメントでは、「エンジニアのいう安全性の意味するところが、しばしば一般のそれとズレている」ということも書かれていた。 これはそのとおりかもしれないが、正確に言うと、専門的に確立されている「安全性」という概念が、一般に正しく理解されていない、というのが実態である。一部の人には当たり前の概念でも、一般には誤解されているということは多い。 今回は、安全性という概念について、もう少しだけ説明を加えるエントリを書いてみたい。 自分も安全性工学が専門ではないので心許ないが、航空機の開発現場で少なからず安全性管理にコミットしたこともあるので、少しでも皆さんのお役に立つならと思って、敢えてこのエントリを立てる。 オスプレイの話は出てこないけれど、安全性を議論す

    安全性とは何か – オスプレイ問題を考えるために
    type-100
    type-100 2015/09/30
  • 次期輸送機XC-2の開発難航

    年明けに発生した気の重くなるニュース。 次期輸送機XC-2の地上試験において発生した不具合について 年1月7日、地上試験機を使用して、機内の気圧を一定に保ちつつ高高度を飛行できるために必要な機体構造の強度確認のため、設計時に想定した荷重(機内外の気圧差)の約1.2倍の圧力を機内に加圧した際、同機の貨物扉、後部胴体等に損壊が発生しました。 与圧荷重試験において、貨物扉や後部胴体が「損壊」したということだ。設計時に想定した荷重の1.2倍というのは、他のニュースソースとも照らして判断すると、120%LMTの与圧荷重ということだと思われる。 航空機の構造については、実際の運用で発生する最大の荷重を制限荷重(LMT)として、この制限荷重までは有害な変形を起こすことなく耐えなければならない。 また、制限荷重(LMT)の1.5倍、すなわちLMTの150%を終局荷重(ULT)として、ここまで破壊すること

    次期輸送機XC-2の開発難航
  • オスプレイの安全性議論に思うこと

    普天間に配備予定の米海兵隊機「オスプレイ」について、その安全性が問われています。 世論に興味が湧いたのでwebで調べてみると、新聞から個人サイトまで、飛行時間あたりの事故件数(Class A Mishapの件数)を挙げて、従来機よりも危険だとか安全だとか論じている論説が目につきました。この論法は、比較的容易に収集できる資料から、誰にでもわかりやすい数字を組み立てられるので、そういうことになるのだと思います。 どちらの立場にとっても、こうしてできた数字は、相手を説得する道具に使いやすくて便利ですが、技術的に安全性を議論する材料にはなりません。早い話、「今まで墜落してないから、この飛行機は安全です」のような説明では、航空局の型式承認や軍の制式承認さえ降りないわけです。当たり前ですが。 一般論として、航空機のシステム信頼性を技術的に検討するにあたっては、FTAやFMECAという手法で、起こり得る

    オスプレイの安全性議論に思うこと
    type-100
    type-100 2013/09/13
  • 1