この世に生まれたのに、法的には存在しないことになっている子どもたちがいます。出生届が出されないままになっている子どもたちです。そんな子どもたちは、教育や福祉サービスが受けられません。そしてさらに、人身売買や児童労働などに巻き込まれるリスクも高くなります。 南米のパラグアイでは、1歳未満の24%もの子どもが、出生届が出されておらず、先住民では35%と、その割合はさらに高くなっていました。 すべての子どもたちが教育や福祉を受けられるように、ユニセフはこの問題をより多くの人に社会的な問題として考えてもらうことが必要だと考えました。その機会として利用したのが、大統領選のタイミングです。世論に働きかけ、大統領選の候補者たちに、この出生届の問題について行動を起こす意思を引き出そうとしたのです。 そのために実施したのが「NO NAME MATCH」です。南米の他の国と同じように、パラグアイでもサッカーは
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