あれから1年が過ぎた。今日は追悼の日。 1年前のそのときのことははっきりと覚えている。仕事中だった、大阪でも大きな横揺れがやってきた。 そして次々に明らかになる大きな被害。言葉を失くし、涙にくれた。その後、東北へは2回訪れた。2回目の9月になってやっとわたしは沿岸部を見て回ることにした。一回目の5月は時間がなかったこともあるが、正直言うと、津波の跡を見るのが怖かった。9月なら少しは状況もよくなっているかも、と思うと同時に、もしまだ爪跡がそのままなら、今のうちに自分の目で見なくてはいけない。そんな気がした。そして訪れたのは福島県南相馬市。ここは大学時代の友人の故郷だ。平成の大合併で南相馬市になったが、元は原町だった場所にやってきた。常磐線が寸断され、東北地方の沿岸は南北の移動が容易ではない。わたしも仙台から原町まで電車と代替バスを乗り継いで何時間もかかってたどり着いた。 南相馬市で最初に訪れ
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