挑戦のすゝめ:作家・真山仁さん ――昨年、日本の財政危機を巡る小説「オペレーションZ」を出版されましたね。債務残高が1千兆円を超えても放置されていることへの問題意識があったのですか。 「怖いものはみたくない。できたら通り過ぎてほしい。『見ざる』『聞かざる』『言わざる』の3ザルですよね。お上に、よきに計らってもらえばって思っている表れでしょう。でも、そうしていたらろくなことがなかったのが、この20年ですよね」 「特に東日本大震災の後、官僚やメディア、大学教授といったインテリに対して国民が嫌悪感をもってしまっていて、福島第一原発事故などに関して『だまされた』という感情がある。『もっと一生懸命言ってくれたら、気にしたのに』と思っている。本当は、スリーマイルもチェルノブイリの事故も隠されてはいないのに」 「政治家も、財務省をたたいていれば自分たちの責任が転嫁される、と考えているふしがある。官僚主導
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