外にはコロナ禍におびえて開催をあやぶむ多くの声。内では大会運営に関わる重要人物が相次いで離脱する混乱の数々……そんな逆風の中で行われた東京五輪だったが、騒動もどこ吹く風とばかりに日本選手団は史上最多のメダルを獲得し、その勇姿に大多数の国民は湧いた。特にスケートボードでは10代~20代前半の日本人選手が表彰台に立ち、新たなスターが誕生している。 もっとも、その華やかさの裏側で、興行イベントとしての五輪には危機感も漂う。それを象徴するのが、上記のスケートボードの他、BMXフリースタイル、スポーツクライミング、3人制バスケットボールなど、若者に人気の都市型スポーツ。今大会から正式に追加された種目だが、これは若者の「五輪離れ」を危惧したIOCによる肝いりの施策なのだ。