京都の人たちが「異界」とどう向き合い、対処してきたのかを紹介する企画展が、京都市中京区の京都文化博物館で開かれている。人と幽霊が出合う絵画や異形の化け物を描いた絵巻物、陰陽師(おんみょうじ)による魔よけの護符など66件を並べる。 展示中の「東寺百合文書」(国宝)には、怪異が起きた時に陰陽師に吉凶を占うよう求め、その結果を記した15世紀の記録がある。人ならざる存在が現実世界に影響を与えるとの考えは古来よりあった。 ほかにも、後醍醐天皇の皇妃に仕えた伊賀局が、無念の死を遂げた貴族の幽霊の話を聞く場面を表現した絵画、ふすまや鏡などさまざまな品物が付喪神に姿を変えて市中を徘徊(はいかい)する絵巻物「百鬼夜行絵巻」の江戸期の模本などが並ぶ。平安中期の武士・源頼光による土蜘蛛(つちぐも)退治を描いた絵巻物もある。 異界への対処として、陰陽頭の土御門家に仕えた若杉家や大國家に伝わった資料も紹介。安倍晴明
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