ニューヨークからの留学生は「ATSUKAN」だけを覚え帰路についた。 お酒というと、ビール、ウイスキー、ワインの赤・白、日本酒、焼酎、チューハイ、ジン、ウォッカ、などあげればきりがないが、いま八年間お酒を飲んできた結論として、日本酒が一番だと思っている。 運動をした後に後輩と一杯やるビールは最高だ。喉を通るビールの刺激と、こみ上げてくるホップの香の爽快感は他に類を見ない。しかし、わびさびを知る日本人としては年中ビールで騒いでばかりもいられない。さあ、いざ、落ち着いて、しっぽりやるとなると、やはり日本酒に落ち着くことになるわけである。上質な、木目細やかな味わいが、料理を引き立て、ほろほろと酔え、翻ってまたお酒が美味しくなる。 新宿の牛テール屋のオヤジ曰く、昔の日本酒はみな甘かったと言う。保存や輸送の状況が悪く、発酵が進みみな甘くなってしまうのだろう。そこから、鮮度の良い辛口の日本酒が重宝され