「エビデンス」に基づく判断 新コロナウイルスにともなう政府の基本方針の提示をきっかけに、各種イベントや行事の自粛や中止が相次ぐ中、データビークルはパートナー会の実施に踏み切った。そこには医学の専門家である西内氏の判断があったという。冒頭に「お忘れかもしれませんが」と言いつつ、西内氏は自身の経歴を紹介する。 東京大学の医学部を生物統計学の専門で卒業後、同医学部の助教を経て、ハーバード大学の関連研究機関において客員研究員となった。東大病院内にある大学病院医療情報ネットワーク研究センターの副センター長だった時期もある。「公衆衛生学についてはまあまあ詳しい」という。 西内氏はベストセラーになった『統計学が最強の学問である』(ダイヤモンド社)の中で、統計学と医学の関係について述べている。コレラの感染を研究したジョン・スノウの疫学が、近代の医学を大きく進展させた。データと統計解析に基づき最善の判断をす