最高裁前で中絶の権利を訴えるプロ・チョイスの活動家たち Bloomberg 私たちには理解できない、世界一の超大国アメリカの全貌に迫る連載「日本人の知らないアメリカ」。6回目は日本人にとってアメリカの最も理解しにくい問題のひとつ、「妊娠中絶」について掘り下げる。 アメリカでは、保守派とリベラル派の間で長年にわたって社会的価値観、道徳的価値観を巡る“文化戦争”が行われてきた。「女性の中絶権」を巡る争いは、その主戦場である。中絶の是非を巡って、社会が完全に分断されていると言っても過言ではない。 >>これまでの連載はこちらから 1973年、最高裁は「女性の中絶権は憲法によって認められている」という歴史的判決を下した。いわゆる「ロー対ウエイド判決」である。以降、約50年に渡って中絶に反対する“プロ・ライフ”と呼ばれる保守派グループと、女性の中絶権を擁護する“プロ・チョイス”と呼ばれるリベラル派が