「実際に夜這いをした社会学者」に反論はできない1冊。上野千鶴子との時代を超えたしょうもないやりとりもたまりません。 「夜這い文化」があったことはなんとなく知ってはいましたが、著者は在野の社会学者として神戸市史編纂などで活躍された御大。下半身の話なので、おそらく聞き書きなどがなかなか通用しない分野である「夜這い」。その分野で「俺が実際に夜這いした」と言われてしまえば、もはや反論のしようがありません。 日本全体の夜這いのあり方というよりも兵庫・大阪圏の「夜這い」に関する体験記&分析録となっています。エロネタ満載ですが、著者は、戦前、共産党活動をしてしょっぴかれた経験もあるインテリでもあります。その当たりはほとんど表に出しません。まるで「昔語り」のように自分が集めてきた「夜這い」文化を披露してきます。ムラごとに風習が違うのは知っていましたが、21世紀の自治体よりもはるかに小さい空間であったムラご