「スマート林業」を巡り、県が二〇一九、二〇の両年度に県内民有林の三割で航空レーザー計測を終えたことが分かった。来年度は、立木密度など得られたデータを市町、組合と共有できる「森林クラウドシステム」を整備し、森林管理の効率化を図る。 (山本洋児) 県によると、県内の民有林は二十七万ヘクタール。うち福井、あわら、坂井、勝山、永平寺、池田の六市町計七万六千三百ヘクタールで計測を終え、間伐が必要な森林の抽出などに役立てている。 昨年度は福井市の美山町森林組合が間伐計画を作成するのに当たり、航空レーザー計測のデータを活用した。資源量の把握や作業道のルート選定、地元所有者との合意形成がスムーズに進み、所要時間は従来手法に比べ四割削減された。