中村あゆみ最大のヒット曲「翼の折れたエンジェル」 1985年にリリース、中村あゆみ最大のヒット曲である「翼の折れたエンジェル」は、現在に至るまでレコード、CDの売り上げが50万枚以上。ストリーミングの再生回数は120万回以上になるという。これはもはや、昭和の名曲という括りで語るものではなく、昭和、平成、令和と聴き継がれる普遍的な名曲と言えるだろう。 この曲が聴き継がれている最大の理由は、リリックに潜む物語性だと思う。決してソフィスティケートされていない、むしろ青臭くも儚い男女の恋愛模様だ。いや、恋愛模様という言葉で片付けることのできない、十代特有の焦燥や苛立ち、そして憧れがすべて詰まっていた。 こういう流派がいつからヒットチャートに登場したのかを考えてみると、その起点は尾崎豊の登場からだと思う。「シェリー」、「OH MY LITTLE GIRL」など決して強くはない男が主人公となり、女性を
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